シティPRのアイデアになる?「過疎」発祥の地と渋谷を対比する建築家・内藤廣展覧会

7月25日(金)から8月27日(水)の期間中、渋谷ストリームホールで「建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」展が開催されます。

2023年に島根県立石見美術館(島根県益田市)で開催された展覧会「建築家・内藤廣 BuiltとUnbuilt 赤鬼と青鬼の果てしなき戦い」を、東京・渋谷で再公開する……という主旨のイベントですが、シティプロモーションのアイデアとなりうる視点をはらんだものとなりそうです。

展覧会「建築家・内藤廣 BuiltとUnbuilt 赤鬼と青鬼の果てしなき戦い」(2023年)

内藤氏が手がけた東京メトロ銀座線渋谷駅ホーム

内藤廣さんは、銀座線渋谷駅を手掛けるなど渋谷再開発の中心を担う建築家で、2023年からは多摩美術大学学長を務めています。

2023年に島根県で開催された展示は、その思考を情熱的で自己主張の強い性格の「赤鬼」と、控えめで禁欲的な性格の「青鬼」という異なる視点から作品群を紐解き、解説するというコンセプトで行われました。

その様子は、図録『建築家・内藤廣 BuiltとUnbuilt 赤鬼と青鬼の果てしなき戦い』(画像下/株式会社グラフィック社・刊/税込価格4,290円)として出版されています。

今夏の展示では、島根県益田市と東京都渋谷を対比的に表現した模型や映像などを新たに制作。「過疎」発祥の地とも称される益田と、「オーバーツーリズム」で人が集まりすぎる渋谷の対比が都市問題を象徴するとしています。

渋谷駅周辺模型

島根県芸術文化センター(グラントワ)模型

赤鬼と青鬼の視点で作品を解説するというコンセプトを踏襲しつつ、蔵出しインタビューや「渋谷と益田」を対比的に表現した模型や映像などから、作品が建築されるそれぞれの「街」の本質を体感できるといいます。

図録『建築家・内藤廣 BuiltとUnbuilt』出版リリースから引用

エッジの効いたコンセプトが耳目を集めるこのイベント。建築やシティプロモーションに関心が薄かったとしても、広告業に従事する人であれば、日本を代表する建築家の作品群とその解説から、コアアイデアのヒントや、着想を具現化する手法などを学び、さまざまなインスピレーションを得られるのではないでしょうか。

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