富士山、どちらが表? 静岡新聞・山梨日日新聞「表裏一体」企画広告

静岡新聞社と山梨日日新聞社が2024年8月11日(日)の「山の日」に合わせて行った企画広告が大きな話題を呼びました。日本一の象徴ともいえる富士山をめぐり「どちらが表で、どちらが裏か?」という長年の論争をテーマにしたこの広告は、静岡県と山梨県の両県が持つ競争心を豊かな森と海の恵みといった雄大な自然とともに表現しています。

両県の魅力を引き出す広告の内容

昨年の「表裏一体」企画は表裏論争を逆手に取った仕掛けで多くの反響があったほか、全広連地域広告大賞のプリント部門賞を受賞するなど、高い評価を受けました。

昨年は富士山をそれぞれ逆の方向から空撮し、その写真を紙面に掲載。山梨日日新聞では表面に山梨側、裏面に静岡側の富士山が、静岡新聞ではその逆が掲載されています。どちらも撮影ポイントや焦点距離を統一し、富士山の輪郭が一致するよう工夫されており、表面のメッセージを鏡文字にすることで裏面の富士山の美しさを強調するものでした。

今年は富士山の恵みが育む森や海に着目し、美しい景観だけでない富士山の魅力や価値を伝えます。静岡側から見た海と共にそびえる壮大な富士山の姿、山梨側から見た雄大な自然との調和、いずれも甲乙つけがたい美しさを持ち、どちらが「表」であるかを競い合う構成が印象的です。

これは単なる地域間の自慢話を超えたもので、両県にとって富士山がいかに重要であり、深く地域の生活や文化に根ざしているかを再認識させる内容となっています。

国際的な視点を取り入れた新たな試み

本広告は富士山の世界文化遺産登録が果たされた後、国際的にも注目を集めていることを背景に、インバウンド向けの施策も盛り込まれているもの。両社のウェブサイトでは広告に英文表記も取り入れ、外国人観光客に対しても富士山の魅力を強くアピールする構成になっており、国内外の観光客に対して広く訴求しています。

このような多言語対応の広告は、富士山の国際的な価値をさらに高める効果と、環境保護への貢献にも期待ができます。

地域の競争と協力を象徴する広告事例

静岡新聞社と山梨日日新聞社がタッグを組んで実現した企画広告は、地域のライバル意識を楽しみつつも環境保全への意識を高め、互いに富士山を自県の象徴として誇る強い絆を感じさせます。

富士山という全国的なシンボルの魅力や価値を国内外に広く伝えるこの事例は、今後の環境破壊抑止の新しい形として今注目しておきたい取り組みです。

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