「車いすの大臣が会場に入れなかった」国際会議の苦い経験がCMに

高齢者や障害を持つ人びとのアクセシビリティを推進するイスラエルのNGO・Access Israelが、英国グラスゴーで2021年10月にCOP26が開催された際に、車いす使用者が会合に参加できなかったという”事件”を通して、社会におけるインクルージョンの重要性を訴えました。

報道によると、COP26の会場入りがかなわなかったのは、イスラエルのエネルギー大臣カリン・エルハラ氏。指定難病である筋ジストロフィーを患う同氏は車いすを使用しているのですが、COP26の会場は車いすではアクセスできない構造になっており、会場外で2時間待ったのち、約80キロ離れたエディンバラのホテルに戻ることになったといいます。

翌日にはこの問題は解決されたそうですが、この一件について、エルハラ氏はTwitterで「国連のイベントへのアクセシビリティが提供されていないのは悲しいことです」とコメント。

動画では、“It is impossible to safeguard our future without first caring for people(私たちの未来を守ることは、人を思いやることから始まります)”というメッセージで締めくくられており、Access Israelは一連の出来事を、障害を持つ人びとを受け入れる体制が社会的に整備されていないことを示す象徴的な例だととらえ、アクセシビリティ推進の広告に活用したのでした。

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