「2メートルは安全な距離ではありません」中米移民の窮状を訴えるプリント広告

国際人権NGOのAmnesty Internationalが、暴力や抑圧に苦しむ中米の移民の存在と直面する人道危機を周知するため、新型コロナウイルス感染症の感染対策に比較的安全だとされる「2メートル(=社会的距離)」と、移民が暴力から逃れて安全に暮らすために国境を越えて移動する「何千キロもの距離」を対比させたプリント広告を公開しました。

132キロ ニカラグアからコスタリカへ

“During the pandemic, two meters are not sufficiently safe for those who are represented by the government.(パンデミックのさなか、政府に抑圧されている人びとにとって、2メートルは十分に安全な距離ではありません)”

ニカラグアでは大統領の独裁色が強まっており、反体制派の候補者やジャーナリストが拘束される事態が続いています。

273キロ グアテマラからメキシコへ

“During the pandemic, two meters are not sufficiently safe for those who suffer gender violence.(パンデミックのさなか、性暴力の被害に苦しむ人にとって、2メートルは十分に安全な距離ではありません)”

グアテマラの首都・グアテマラシティでは暴力・性暴力が横行し、また男性優位の社会構造が色濃く残っていることから、多くの女性がジェンダーに基づく暴力にさらされています。

4,397キロ エルサルバドルからカリフォルニアへ

“During the pandemic, two meters are not sufficiently safe for the victims of violence amongst gangs.(パンデミックのさなか、ギャングによる暴力の犠牲者にとって、2メートルは十分に安全な距離ではありません)”

ギャング同士の抗争による暴行・殺人事件が頻発するエルサルバドルでは、一般市民が銃撃戦に巻き込まれたり、子どもが犯罪グループの一員になるよう勧誘されたりするケースが少なくありません。

このように、暴力や抑圧に苦しむ中米の移民である、女性や子どもを含む多くの人びとが国を離れ、周辺国やアメリカを目指す現状を伝えました。

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