世界初の「燃えない新聞」で、森林火災予防への意識向上を呼びかけ

アルゼンチンの新聞社・Noticias de la Comrcaが、同国で相次ぐ森林火災の予防と意識向上を目的として、アルゼンチンの消防財団法人la Fundación Bomberos de Argentina、クラウドファンディングサイトのSeSocio、広告代理店・HOYと共同で世界初となる耐火性のある「燃えない新聞」を発行しました。

この「燃えない新聞」は森林火災予防への啓蒙活動キャンペーンの一環として作られたもので、新聞紙一枚の発火からでも起こり得る森林火災に目を向けてもらい、「森は水同様に生命のシンボルで、わたしたちの素晴らしき家であり、自然の肺である」ということを人々に再認識してもらうことが狙いです。

新聞を制作するきっかけとなったのは、3月にアルゼンチンのパタゴニアで発生した森林の大規模火災。この火災により、数百人の住民が家や仕事を失い、25,000ヘクタール以上の森林面積が焼失する大惨事となりました。火災の原因は現在究明中ですが、人為的な理由である可能性が高いと考えられています。

Noticias de la Comrca社によると、世界中で多発している森林火災は実に90%以上が不注意や故意によるものなど、人為的な理由が原因で、多くは新聞紙の不始末などから起こるものだとも言われています。

これらの事実を伝えるべく発行された「燃えない新聞」を紹介する動画では、この新聞の紹介とともに、パタゴニアの森林火災の消火活動にあたった消防士たちが火災の悲惨さを伝えています。

消防士たちが実際に「燃えない新聞」火をつけてみると、簡単に火がつくはずの新聞紙に着火しないので驚きの表情を浮かべています。もし、この新聞がスタンダードになれば、火事の可能性をずいぶん減らすことも可能かもしません。

同キャンペーンとあわせて、公開されたla Fundación Bomberosのサイトでは、アルゼンチンでボランティアとして活躍する消防士の備品などを購入するための募金活動も行っていますが、「燃えない新聞」が発行されてからの寄付金額は500%増加し、RSSは1,420万回配信され大きな成果を上げたとのことです。

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