50年前のアポロ計画をARアプリで“完全再現” 米JFK図書館のデジタル施策
Case: JFK Moonshot
アメリカ・ボストンのジョン・F・ケネディ図書館が2019年に行ったデジタル施策をご紹介。
人類で初めて月への有人宇宙飛行を成し遂げた「アポロ計画(ムーンショット)」から50年を記念し、歴史的なロケット打ち上げの様子をどこからでも体験できるスマートフォンARアプリをリリースしたのです。
アプリでは、50年前に行われた「アポロ計画」の模様を、時系列をふくめて完全に再現。
月へと向かったアポロ11号の飛行軌道はもちろん、
当時、その船内がどのようになっていたかも、50年前の実際の映像を使って再現。
映像は打ち上げからの時刻に同期されており、「50年前のいま、アームストロング船長たちがどのように活動していたか」をリアルに感じられるようになっています。
アプリには、ARカメラの機能も搭載。「自分のいる場所をアポロ11号が飛んでいたら」という視点で、目の前の風景にリアルタイムで重ね合わせることができます。
月面着陸の模様も完全再現。スマートフォンをのぞけば、どこでも月にいるような気分になれ、歴史的な月面探索に立ち会うことができたのです。
アポロ11号が打ち上げられた日である9月16日には、記念イベントも開催。
会場の映像にはJFK宇宙センターの打ち上げ風景が合成され、多くの人が50年前の打ち上げをリアルに追体験しました。
この「打ち上げ」の模様はライブストリーミングで中継され、全世界で11万人以上が“参加”。
アプリは14万回以上ダウンロードされ、
全世界で2億3000万回以上のインプレッションを記録。
実際にアポロ11号に登場した元宇宙飛行士、マイケル・コリンズ氏もアプリを楽しみました。
テクノロジーを駆使して現実空間にアポロ11号を“再来”させるだけでなく、打ち上げ後の活動の模様も実際の時間軸に沿って再現することで、50年前のアメリカと現在のアメリカをひとつにシンクロさせ、当時の大きな感動をふたたび現代に文字通り蘇らせる── なんとも壮大で、夢のある施策でした。
(via Activation Ideas)
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