あらゆる心に寄り添う。米バーガーキングの“ハッピーとは限らない”セット
Case: #FeelYourWay
米バーガーキングが同国のメンタルヘルス啓蒙団体・Mental Health Awarenessとのコラボで展開した店頭キャンペーンをご紹介。
“同業他社”の「ハッピーセット」に対抗し(?)『Real Meal』と名付けられた特別パッケージ商品を販売しました。
ラインアップは『YAAAS(よっしゃー!)』『BLUE(ヘコむ)』『PISSED(ブチ切れ)』『SALTY(つらい)』『DGAF=Don’t Give A F**K(気にしない)』の5種類。かならずしもハッピーとは限らない、ありのままの感情に寄り添ったコンセプトになっています。
パッケージ発売にあわせ、「Feel Your Way(“私の道”を感じよう)」と呼びかける特別CMも公開されました。
#FeelYourWay
CMに登場するのは、さまざまな「負の感情」に苦しむ人々。自室でふさぎ込む男性は「誰もがハッピーなわけじゃない。身を刺すような悲しみに沈むときだってある」と語ります。
学校での陰湿ないじめに傷つく高校生は「もういやだ… こんな街、もう出ていきたい」と涙を流し…
オフィスワーカーの女性は「あのクソ上司…いつも厄介事ばかり仕掛けやがって」と怒り心頭。
パートナーと一緒にくつろいでいるはずの男性は「ひとりじゃないのに、ひとりぼっちだ」とつぶやきます。
やがて場面は切り替わり、さきほどの高校生がロッカーを思い切り蹴飛ばす姿が。
「みんないつもハッピー、とは限らない。大丈夫。」心をかき乱されるすべての人々に語りかけるようなメッセージでCMは締めくくられます。
人間、生きていれば出口のない気持ちになることもある。“ひとつのハッピーを押し付ける”のではなく、ひとつでも多くの気持ちに寄り添いたい── 最小限まで言葉を削ったメッセージが深く印象に残るキャンペーンでした。
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