飲酒運転の危険性を訴える、今は亡き男性のコンサートチケット
Case: Memorial Tickets
ベルギーでは若者による飲酒運転が問題になっているそうで、特にライブ会場では7割もの若者が飲酒した後にそのまま運転して帰るのだといいます。
取り返しのつかない事故を防ぐべく、同国の交通安全啓発団体・Responsible Young Driversは、飲酒運転の危険性を周知するキャンペーンを実施しました。
Responsible Young Drivers – Memorial Tickets from Matthias De Smet on Vimeo.
ライブに参加する人たちの関心を集めるため同団体が入手したのは、イギリスの人気バンド・Bloc Partyのコンサートチケット。これを転売サイトのTicketswapに22ユーロという破格の安値で出品しました。
実はこのチケット、Maartenさんという男性が最初に購入したものだったのですが、飲酒運転の車に轢かれて亡くなってしまったのです。チケットの値段は、22歳という若さで命を落とした彼にちなんだものだったのでした。
出品ページには『コンサートを楽しんで。でもどうか飲酒運転はしないでください。』とのコメントを記載したところ、この取り組みはSNSで話題となり、販売が終了した後にも様々なメディアで取り上げられ720万人にリーチすることに成功しました。
コンサート後、会場で行った調査ではドライバーの飲酒率は10%以下まで激減。被害者の無念さとともに、飲酒運転を絶対にやめようというメッセージをダイレクトに伝えた啓発施策でした。
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