“広告主募集中”の看板を、“里親募集中”のクリエイティブに変えた費用対効果抜群の広告
Case: AVAILABLES
コロンビアの動物保護に関する非営利団体・ADAが、捨て犬の里親を募るべく斬新な屋外広告を掲示しました。
2017年にコロンビア国内で900,000頭以上の捨て犬が確認されましたが、シェルターに保護された捨て犬の内、80%以上が里親が見つからない現状があります。このような事態を市民に伝え、新たな里親を募るべく目をつけたのが看板広告です。
同国では、多くのビルボードに広告主がつかず「Disponible」(=利用可能・空き)、つまり広告主を「募集中」のままとなっている状況がありました。
そこに着目した同団体は、広告主が「募集中」のままになっている街中の看板を、広告代理店名と連絡先が記載されている状態はそのままにして、新たにADAのロゴと犬の写真、そして、「Disponible」に『S』を加えて複数形の「Disponibles」に変更しました。
すなわち“広告主募集中”という意味だけでなく、“里親募集中”をも訴える広告クリエイティブに転用したのです。
この広告の結果、ADAへの問合せや訪問者は90%も増加。
特筆すべき点は、空いている看板広告の「募集中」表記を崩さずに活用したため、新規の出稿費はゼロに抑えることができたことです。
市民が見慣れた“街中にある空き看板”のデザインの大半をそのままに、少しのクリエイティブを付加することで、違和感を創出し、メッセージ性の高い“里親募集”の広告へと昇華させた着眼点の鋭い取組みでした。
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