ストーリーテリングが主流?米メイシーズも今年のクリスマスをエモーショナルな表現で飾る。
Case: Macy’s “Lighthouse”
クリスマス商戦を迎えるにあたり、各社のクリスマス広告合戦が激しくなってきました。今回ご紹介するのは、アメリカの代表的なデパートメントストアである「Macy’s(メイシーズ)」のストーリーCM。Maxという男の子とLilyという女の子が主人公の物語です。まずは動画をご覧ください。
海岸で遊ぶMaxとその家族。
Maxは、いつも灯台にいる親子のことが気になっています。
一方、Lilyも灯台から楽しげなMaxの家族を見つめています。お互い気にはなるものの、知り合いではありません。
Lilyは最近、お母さんを亡くし、寂しい想いに耐えながら暮らしています。
Maxはそれに感づいたかのように、何日か経ってもLilyやその家族のことが気になって仕方がありません。
そして、クリスマス当日にもらったライト。Maxはあるアイデアを思いつきます。
いつものように灯台にいると、何かを見つけたLily。
なんとMaxがもらったばかりのライトで、Lilyへモールス信号を送っていたのです。
そして、夜。モールス信号でディナーへの招待が伝わったのか、ドキドキ待っているMax。
無事にLilyはやってきて、楽しいクリスマスの夜を過ごします。
最後のプレゼントはやっぱりMacy’s。
このストーリーCMは、さながらLilyが塔に閉じ込められたお姫様で、Maxはそんな寂しげな彼女を救いに行く王子様のよう。ゆったりと流れるThe Black Keysのカバー曲が、また2人の物語を優しく盛りたてます。クリスマスらしい楽しげな表現ではなく、John Lewisのようにストーリーテリングで伝えるこのムービーは、公開して1週間で400万再生を突破。
Macy’sのCMOであるRich Lennoxは、「私たちMacy’sは、人々の生活の一部と言っていいほど、欠かせない存在であり、それをクリスマスの広告を通して伝えたかった」と述べていますが、数字だけを見ると、その狙いは成功したと言っても良いのではないでしょうか。
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