“少しの寄付でも大きな変化をもたらす”ことを視覚的に訴えた、「消しゴムで消せる看板」
Case: The erasable billboard
現在、様々な理由により初等教育を受けられない女の子は世界中で7500万人以上にものぼるといいます。
今なお途上国の一部では、男の子とは違い、将来の稼ぎ手として期待できない女の子は、家計の負担を減らすために早くに結婚させられたり、働かされたりと差別を受けています。
そんな状況の中、子どもの生活の向上と権利の保護に尽力する国際NGO「プラン」は、より多くの人に寄付を呼びかけるため、「The erasable billboard(=消せる看板)」と名付けた大きな看板広告を制作し、ベルリンとパリの街頭に設置しました。
看板には女の子たちが工場で縫製の仕事をしている場面が描かれています。幼くして労働を強いられている現状です。
広告を目にした通りかかりの人がプランの事業に賛同し、寄付をすると消しゴムがもらえます。その消しゴムを使って看板に描かれている絵を消していくと…
作業用のミシンや生地、作業服などが徐々に消え、その下から勉強机や本、学校の制服などが現れる、という仕組みです。これが『プランの目指す新しい未来』という訳ですね。
このキャンペーンによってもたらされた寄付の総額は、日本円にして約700万円にものぼり、さらに「スポンサー」と呼ばれる個人支援者も50%増加。また、4200万円相当のパブリシティ効果をあげるなど、大きな反響を呼びました。
“少しの寄付でも大きな変化を起こすことができる”ということを、視覚的に分かりやすく訴えたことで、多額の寄付を募ることに成功した、素晴らしい活動ですね。
類似のドネーション・プログラムで以下の事例もあります。こういった取り組みに関心のある方はこちらも是非ご覧ください。
・寄付した効果が“その場で見られる”ドネーション・プログラム
・世界の慈善団体が手掛けたクリエイティブな募金活動10選
動画はコチラ
参考サイト
Creative Criminals
http://creativecriminals.com/billboard/plan-the-erasable-billboard/
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