製造業のイメージを払拭 化学製品メーカー「イノアック」の新卒採用動画

化学製品メーカーの株式会社イノアックコーポレーションは、新卒採用コンセプトムービー「人と人が出会う。化学反応がはじまる。」を2025年9月19日(金)に公開しました。製造業をめぐる「きつい・汚い・危険(3K)」といった先入観を払拭し、働く魅力を伝えようとする動画です。

ムービーはイノアックグループの従業員が出演し、そのすべてを愛知県内の自社事業所で撮影。製造現場や社員食堂など、実際の職場環境を舞台に、若手社員の等身大の姿を描きました。楽曲はスウェーデンのプロデューサーデュオOTEの「Her Name Is Edith(feat. Easton)」が起用されています。

動画のタイトルにある「化学反応」は、素材や製品が化学反応によって生まれるという同社の主幹事業に加え、人と人との出会いによって職場に新しい空気が生まれる様子を重ねたもの。若手社員と先輩社員が関わることでアイデアが生まれたり、働きやすい環境が整ったりする様子を、企業風土として表現しました。

この動画を制作した株式会社東急エージェンシー、クリエイティブディレクターの矢谷暁さんによると、クリエイティブ担当者が複数の部門の社員に取材を行った際、「たとえ役員であっても“さん付け”で呼ぶ風通しのよさ」に驚いたといいます。こうした自由闊達な社風が、社員同士の関係性や職場の雰囲気に反映されていることが、映像を通じて伝わってきます。

いわゆるリクルート動画としては、若手社員の日常を描くベーシックな構成。しかしながら、Z世代に向けたトレンド要素を誇張するのではなく、企業の本質的な魅力をオーセンティックに伝える実直さが印象に残ります。また、企業の“人柄”を映像で表現したことで、学生が働くイメージを具体的に持ちやすくなり、採用活動におけるミスマッチの防止にもつながることを企図しているのかもしれません。

2026年に創業100周年を迎えるというイノアック。グローバル展開を進めるなかで、若手社員の活躍を支える企業文化を大切にしていることをていねいに伝えた事例です。

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