景観課題にアートで挑む──東京・渋谷駅前「TYPELESS Vol.3」公募開始
東京・渋谷駅前の都市空間を舞台にしたアートプロジェクト「TYPELESS Vol.3」が動き出します。同プロジェクトは、渋谷駅前ハチ公広場やJR渋谷駅西口と渋谷マークシティをつなぐ地上動線にあたる横断歩道エリア一帯の橋脚に、2024年3月からアート作品を掲出。主催は一般社団法人渋谷駅前エリアマネジメントです。
2025年9月1日(月)からアーティスト、キュレーターの公募が始まった「TYPELESS Vol.3」は、2026年2月(予定)から約1年間にわたり渋谷マークシティ前の柱8本掲出する作品を募ります。

(2022年3月撮影)
このプロジェクトは、2023年度、渋谷駅前の落書き・ステッカーなどの景観問題を解決すること、再開発が行われるなかで公共空間を豊かにすること、アーティストが挑戦できる環境をつくることを目指してスタート。
2025年2月には、ハチ公前広場に全長10メートルにおよぶアート作品を展示する「TYPELESS Vol.2」を実施しています。

「emergence」 (2025 Motoki Shiozawa)©Ryota Hashimoto
これらの取り組みは、渋谷駅前が抱える落書きなどの景観課題に対して、アートを通じた解決策を提示。単なる美化ではなく、文化的価値を加えようという試みです。また、従来は商業広告が中心だった柱巻きスペースを、アート作品の展示場所として活用することで、渋谷のブランドイメージにアクセントをもたらします。

掲出前の状況 © Ryota Hashimoto
市民やアーティストが能動的に関われるよう、公募形式を採用することで、開かれた都市づくりの姿勢を示すだけでなく、シビックプライドの醸造にも寄与することでしょう。さらに約1年間という長期の掲出が、通行者との繰り返しの接触を生み、作品を街の風景として定着させます。
短期イベントとは異なり、都市の記憶に残そうという姿勢が見受けらるシティープロモーション事例でした。
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