遠隔地から旅行気分!没入型遠隔観光体験の実証実験がスタート

東日本旅客鉄道、日本電気、長野県、ビーマップは、首都圏と長野をつなぐ情報発信拠点「銀座NAGANO」において、現地で感じられる感覚を遠隔地で体感できる新しいバーチャル技術による遠隔観光体験が、誘客や地域産品の購買促進にどう影響するかを検証する実証実験を2025年1月11日(土)から15日(水)まで実施します。

この実証実験は、JR東日本が2023年4月に設立した「WaaS共創コンソーシアム」の取り組みのひとつ。同企画は一企業単独では解決が難しい社会課題に対して、オープンイノベーションプラットフォームを活用したイノベーション創出や、Well-beingな社会の実現にむけた活動を行うコンソーシアムとのこと。

2023年度は12テーマについて推進し、そのうち「空飛ぶクルマ」や「改札DX」といった9テーマについて実証実験を行ってきました。異業種と実証実験を行うことで、ノウハウを共有し合い、生活をより豊かにする新しいアイデアや技術を生み出す基盤の強化につながりそうです。

今回は、長野県長野市の戸隠地区に伝わる「戸隠(とがくし)そば」にフォーカス。戸隠そばは、わんこそば(岩手県)、出雲そば(島根県)と並んで、日本三大そばの一つとされています。

実証実験では長野の名産品のアンテナショップや観光案内所などの機能を備えた「銀座NAGANO」に設置した没入システムのブース内で、そば栽培地の気候・風土・環境、そば打ちの様子などを、現地とライブ中継を結び映像や音声で体感します。

さらには、香料の噴霧により、香りまでも仮想的に体験できるとのこと。また、「銀座NAGANO」では実際にそばの試食も可能なので、実際に長野へ足を運ぶことが難しい人にも、リアルな没入体験を通じて地域の魅力を伝えることで「いつか現地を訪れたい」「戸隠そばをお取り寄せしてみたい」といった具体的な行動を促す後押しとなりそうです。

都内に観光体験の場を設けることで、現地への訪問の動機づけや購買行動に繋がるかを検証する実証実験。五感を使った、いわば旅行の「お試し体験」を遠隔地から行うことにより、実際に現地に行ってみたい気持ちも高まるのではないでしょうか。今後のさらなる活用法が気になる取り組みでした。

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