“フォロー” “いいね!”を現実世界でやってみた! DIESELが提唱する“SNSと実社会が融合する”「ポストデジタルワールド」
Case: ‘post-digital generation’
SNSが普及し、バーチャルなデジタル世界と現実のアナログ世界が巧みに融合している現代は、二つの世界を合わせて“実世界”を形成していると言えるかもしれません。特に若年層は、現実の世界で直接人と接する時間よりもSNSで人とやりとりをする時間の方が長い人も多く、彼らにとってはデジタル世界が、ある意味ではよりリアルな世界になっているのではないでしょうか。
若者をターゲットにするファッションブランドのDieselは、“より現実味を帯びているSNSの世界を、現実の世界でアナログに描く”という“ポストデジタル”世代を意識したグローバルキャンペーンを実施しています。
Dieselが“SNSを実社会で描く”新キャンペーンを実施するのは、同ブランドの2016年春夏コレクション。若者たちが日々SNSで繰り広げている“セルフィー”、“絵文字”、“投稿”、“いいね!する”などのバーチャルなアクションを実際に現実世界でやってみるというものです。
こちらがそのプリント広告。
SNSの世界で頻用する絵文字や文句のイメージをモデルたちが体現しています。
また、YouTubeで動画も公開しており、こちらも“フォローする”や“いいね!する”などの行為を実世界でやっています。
同キャンペーンは、女優のJoe Jonas、女優で歌手やデザイナーとしても活躍している水原希子、モデルのSara Cummings、Sang Woo Kim、Trevor Signorino、Stav Strashkoを起用しています。
同社はまたPornhub(アダルト動画サイト)やGrindr(ゲイ、バイのための出会い系SNS)などで広告スペースを拡大しており、これもまた、ネット社会の現実、つまり多くの人がポルノサイトに集結することに基づいているそうです。
真実は時にあまりにも見え透いているものであるといい、本キャンペーンでは、この他にも私たちがオンライン上で行っている、“スター記事検索”、“ポルノ画像閲覧”、“オンラインでデート”等の行為も同様の手法で包み隠さず、わかりやすく表現しています。
デジタル社会の後に来るであろう?“デジタルをアナログで表現する”「ポストデジタルワールド」を描いたユニークなキャンペーンでした。
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