曲のテーマから目をそらさないで!“目を向けると再生し、背けると停止する”アッシャーの最新PV

Case: Usher’s Music Video

アメリカの歌手・Usher(アッシャー)が、“社会的不公正から目を背けないで”と歌う新曲『Chain』のプロモーションビデオを、その曲のテーマと同様、“動画から目を背けることなく、動画を凝視した人にだけ流す”という一風変わった方法で公開しました。

Usherが新曲『Chain』のプロモーションビデオを公開したのは、高音質がウリの定額制音楽配信サービスのTIDAL

今回の動画は、デジタルエージェンシー・AKQAの協力の元、次世代の画像認識技術を採用して制作されました。

Usherのプロモーション動画を視聴するには、視聴者はまず自身のデバイスに設置されているウェブカメラを有効にします。

このウェブカメラを通して、視聴者の目の動きを察知しており、動画は、視聴者がまっすぐ動画に目を向けている最中は再生されますが、他に気を取られ目をそらしたり、キーボードに触れてしまったりすると停止してしまい、再び画面をしっかり見つめなおすまで再生が再開されないというものです。

『Chain』では、昨今アメリカで問題となっている白人警察官による黒人に対する過剰な取り締まりへの抗議の念が歌い上げられています。時には死に至らしめることもある不当な行為は、人種差別以外何ものでもなく一部国民の不満は爆発しています。

そんな問題を解決に導くことができる第一歩は、“問題から目をそらさず、まずはきちんと現状を見つめること”でしょう。

Usherは、新曲のプロモーション動画の中で、「いつもの帰り道、突然容疑者として逮捕され、射殺された。」、「火災報知器がなり、突然警官に射殺された。」など、白人警察官の人種差別により不当に命を奪われてしまった人の顔が次々と映し出され、視聴者に対して、音楽を聴くだけでなく、彼らの顔と彼らに起こった事実をこの目でしっかりと見つめてもらい、彼らを取り巻く問題から目を離さないことを訴えかけたのです。

今回UsherがTIDALで配信しているこの種の動画は、今までに類を見ないものであり、これまでにないインタラクティブな体験を求めてTIDALの注目が高まるきっかけになるかもしれません。

“現実から目をそらさないで!”というメッセージを、実際に“目を向けていないと視聴することができない”映像を通して訴求したインタラクティブなプロモーション動画でした。

(via psfk , TIDAL)

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