松岡修造さんがあなた(100通り)を呼んで、歌って、本気で応援してくれる「C.C.Lemon元気応援プロジェクト」の舞台裏

Case: サントリー「C.C.Lemon元気応援プロジェクト」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・クリエイティブの事例の裏側を、案件を担当した方へのインタビューを通して明らかにしていく連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は、松岡修造さんが歌・作詞を担当、かつニックネーム100通りで名前を呼んで応援してくれる「C.C.Lemon元気応援SONG」、抽選で1組に松岡修造さんが実際に応援に来てくれる「C.C.Lemon元気応援キャンペーン」(応募受付は終了)、松岡修造さんがスタンプになった 「C.C.Lemon元気応援LINEスタンプ」(DLは6月28日まで)といった展開が行われている、「C.C.Lemon元気応援プロジェクト」を取り上げます。

このプロジェクトは実際に松岡修造さんと想いを共有することで、より良いコンテンツが生まれていったそう。その実施の舞台裏をサントリー食品インターナショナル株式会社 食品事業本部 宣伝部 課長 江藤雄資さんに伺いました。

Interview : 石原 愛美(Aimi Ishihara)/Text : 市來 孝人 (Takato Ichiki)
「日本一元気な男」とともに、日本中に元気を届ける

—まずはこのプロジェクトが始まった経緯について教えて頂けますか?

C.C.レモンは1994年の発売以来、ロングセラーブランドとしてご支持を頂いていますが、商品のコンセプトは「元気を補給出来る飲料」です。この点に着目して、「日本一元気な男」である松岡修造さんを応援団長に起用して、日本中に元気を届けるというプロジェクトを立ち上げました。

—松岡さんが”応援する歌”を自ら歌うという点、とてもインパクトがあります。

松岡さんとは密に色々お話をさせて頂いたのですが、松岡さんご自身、本気で「日本を元気にしたい」と思っていらっしゃるんですよね。「日本中の元気のない人が元気に、元気がある方はもっと元気になってもらいたい、この熱い想いを伝えたいんだ」と。ならばそれを伝える歌はどうだろう?と松岡さんからご提案を頂き、さらに「そこに歌詞をつけてもいいですか」とおっしゃって頂きました。こちらとしては「是非お願いします!」という感じでした。

—メイキング動画を拝見していても、松岡さんのご意見がよく反映されているように感じました。

一緒に考え、一緒に作っていくという形を取らせて頂きました。我々の想像以上に色んなことを考えられていて、日本中を元気にしたいと本当に思っていらっしゃる方なので、どんどんアイデアが出てくるんですよ。お聞きしている我々もどんどん元気になって「それは是非一緒にやりましょう」と盛り上がってくるわけです。

—今回のプロジェクトはWEB限定のものですが、これだけのクオリティならテレビでも展開可能ではないかという中、あえてWEBに限定された意図はありますか?

松岡さんがこだわられていたのが「究極の応援は1対1」ということです。目に見えない多くの人に向けた応援では伝わらないのではないかと。その思いで、100通りのニックネームで直接呼びかける応援歌を制作しました。100通りの応援歌を放映するには、テレビではなくWEBでの展開が最適だと考えました。

—その100通りの「C.C.Lemon元気応援SONGムービー」の中では、私は「あいみ」なので「あいちゃん」として呼んでもらった気分になったのですが(笑)…名前の選定はどのようにしたのでしょうか?

日本に多い名前をベースにしつつ、できるだけ多くの1対1の体験を増やしたかったんです。例えば「あいみ」さんだと、その名前の方だけに宛てたものになり狭くなってしまうので、「あいちゃん」のように対象が広がるニックネームにしました。

—100通り、「あ」行から「ら」行もほとんどテンションが変わらないのですが、これは続けて撮影されたのですか?

一日で撮影しました。松岡さんは一回も座らなかった位、ほとんど休まれていないんですよ。そんな姿を見ると、撮影に立ち会った我々も本当に「頑張らなきゃ!」と思うんですよね。
事前に振り付けはありましたが「もっと元気が伝わるようにしたい」という松岡さんのご意見もあり、現場で取り入れるシーンもありました。

「自分の名前がない」という反響に、「まだまだ元気を届けられていないことに対して謝りたい」

—5月にメイキング動画と「感謝罪」ムービーがアップされましたが、これは元々決めていたものですか?

元々メイキングは出そうとしていました。「感謝罪」ムービーは、SNS上で「自分の名前がない」という反応も結構あったことで、「僕はみんなに元気を与えたい、まだまだ元気を届けられていないことに対して謝りたい」と松岡さんがおっしゃられたんです。とても有難いことに、このプロジェクトのあり方を本気で考えて下さるんですよね。

—歌のレコーディングの裏側も印象的です。

初めて歌われた時から、ボイトレをされて最終的にレコーディングするまで、実は一ヶ月位しか期間がなかったのですが、その期間の努力が素晴らしくて、歌手の方のような歌声になっていましたね。その上達の裏にあるのは本当に「届けたい」という思いで、「歌手じゃないから上手には歌えない。でも想いが届くように気持ちを込めて、熱く歌わないとダメだ」と。レコーディング現場も盛り上がって、みんなでいいものを作ろう、という雰囲気になりました。

—LINEスタンプの展開もありました。

こちらも「元気にしたい相手に送ってほしい」という思いで作ったものです。みんなが送り合うといえば、LINEのスタンプが良いツールだろうと。

—松岡さんがオリジナル応援歌をつくって「出張応援」に来てくれるのも羨ましいです!

当選者1名というキャンペーンにも関わらず、3000名超の応募を頂きました。

—そんなこのプロジェクトの想定ターゲットは?

老若男女、幅広い方々です。元気が欲しい人、みんながターゲットです。

—SNS上などで印象的な反応はありましたか。

やはり「元気をもらえた」という反応が一番多かったです。また、(4月からキャンペーン開始という)就職活動をされている方が多いタイミングでもあったので「これを送り合ってる」とか、送られた方が「すごく元気出た。これから面接行ってくる」というような反応もありました。実際に、日常生活の元気が欲しいタイミングで使って頂いているんだなという実感がありますね。

—このプロジェクトのゴールはどのような点ですか?

C.C.レモンのコンセプトである「元気を補給できる飲料」ということを改めて感じていただくという点です。

—今後の展開についても是非教えてください。

来年の商品計画も含めて検討し、ちょうどこれからどうするかというところを松岡さんとも話を始めました。まさに共同でのプロジェクトですね(笑)。

サントリー食品インターナショナル株式会社
食品事業本部
宣伝部 課長
江藤雄資さん

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