思わずスゲーってなる、世界のドミノ・ピザが仕掛けた大胆不敵なプロモ10選

Case: Domino’s Pizza

日本でもユニークなプロモーションに定評のあるドミノ・ピザが、世界各地で実施してきたオリジナリティあふれる広告、販促、PR、バズ事例をまとめてご紹介します。

型にはまらない、大胆不敵な施策の数々をご覧ください。

1.世界初のピザ生地ポスター!ドミノ・ピザが製作した“ウマイ”広告

トルコで実施されたアウトドア広告。“オーダーを受けてからピザ生地をつくっている”ということを訴求する為に、彼らが生み出したものは「世界初のパン生地で出来たポスター」でした。

ドミノ・ピザのフードスタイリストと、広告代理店が一丸となって、ピザ生地だけで出来たポスターを作り上げたのです。文字から、ピザの細かいトッピングまで、繊細に作り込まれています。

コミュニケーションしたかった「ピザ生地」をそのまま主役にすることで、強い表現を生むことに成功したポスターでした。

2.iPadでオリジナルピザを創作してオーダーできるアドバゲームアプリ

プロモーション用iPadアプリ「Pizza Hero」。このアプリでは、ピザ作りをiPad上でゲームとして体験しながら、自分が作ったオリジナルピザをiPadからそのまま注文して、自宅に届けてもらうことができるというものです。

ピザの作り方はいたって簡単。まずは生地をのばして、続いてソースを塗って、チーズをパラパラとふりかけて、サラミなどの好きな具材をトッピングして出来上がりです。iPadのディスプレイでピザの完成イメージを見ながら、オリジナルピザを考えて、創作できるのでイメージにマッチした満足度の高いピザがオーダーできるようです。

加えて、このアプリにはピザの作成時間やクオリティを点数化(Pizza Score)して、競うことのできるゲーム機能も搭載されています。「Pizza Hero」(ピザ作りの英雄)というアプリ名はこの機能からつけられているようです。

3.新たなアフィリエイトスキーム 「オリジナルピザを作って、売って、儲けよう!」

オーストラリアで実施したユーザー参加型プロモーション。ユーザーがWebサイトやアプリを通じて、『オリジナルのピザを作って、自分でそのピザを宣伝して、売って、その収益の一部がもらえる』という趣旨のキャンペーン、その名も「Pizza Mogul」(ピザ王)。

専用アプリをダウンロードし、Facebookアカウントでログインして参加者登録したらオリジナルピザ制作の開始です。好みのピザ生地、ソース、トッピングを選んで、極上のピザ作りに挑戦します。出来上がったピザに名前を付けると、ドミノ・ピザの新しいピザとして登録され、即座にメニューに反映されます。

あとは、自分のピザをより多くの人に買ってもらえるよう宣伝活動に力を入れるだけ。Facebookやメールで積極的にシェアして売り込むことはもちろんのこと、魅力的な写真や動画をアップロードしてより多くの顧客の心をつかめるよう工夫を凝らすことも大切です。

自分が作ったピザが売れると、0.25~4.50豪ドルの報酬がもらえるといい、売り上げの一部をチャリティーに寄付することも可能。顧客自らがピザ作りに励み、自身でシェアしてちょっとしたお小遣いや一番の売り上げを目指すという、新たなアフィリエイトスキームとも呼べる企画です。詳細はコチラの動画で。

4.調理風景を全世界に向けてLIVE配信

アメリカ・ソルトレイクシティのある店舗にカメラを設置して、“ピザを調理している模様”をインターネットで生中継するという試み。

専用サイトでは、はじめに店舗内のカメラの設置箇所が紹介されており、「Start Watching」のボタンを押すと視聴開始。店員がピザ生地を作り、トッピング、オーブンに生地を入れる様子や焼き上がった瞬間など、“ピザが出来上がる過程”を午前11時~午後11時まで生中継で見ることが可能でした。

焼き上がったピザは、すぐさまスタッフの手によって宅配の準備に入る様子まで中継されます。ありのままの調理風景を世界中のお客さんに知ってもらうことを意図しての企画。“包み隠さない”という企業姿勢をシンプルに伝える施策でした。

5.Facebookファン50万人の投票で作る世界初の『Social Pizza』

オーストラリアで実施したFacebook×リアル連動型キャンペーン、その名も「Social pizza」。Facebookファン約50万人の投票で、ソーシャルメディア上で最も選ばれるピザ、すなわち「ソーシャルピザ」を作ってしまおうという企画です。

ピザの材料である「パン生地」、「ソース」、「トッピング」の各項目で、1週間内でファン自身が最もお気に入りのモノに投票してもらい、期間中毎日1つ「ソーシャルピザ」で使う具材が決まっていくという流れ。そして最終日の7日目に、最も人気のある食材を組み合わせた「ソーシャルピザ」が完成し、このピザを実店舗のメニューに加えました。

さらに、新作ピザのネーミング・コンテストも用意されていて、優勝者には1000ドルが当たったそう。話題作り以外では、「ソーシャル上のファンの声で開発した新商品がどの程度売れるかを問う」という実験の意味合いもあったのではないでしょうか。詳細はコチラの動画で。

6.レンタルビデオの“DVDディスク”が広告媒体に

レンタルビデオ店の協力を得て仕掛けた斬新なダイレクトマーケティング。DVDディスクを“広告媒体として活用する”という前代未聞の試みで、その名も「Dominos’ Pizza Disc」。

お客さんが映画を見ようとDVDディスクをパッケージから取り出すと、ディスクの表面が薄らと映画のタイトルが見えるだけで真黒になっています。このディスクをDVDプレイヤーに入れると、普通に映画を鑑賞することができますが、映画鑑賞後にDVDを取り出すと、真っ黒だったディスクの表面にピザが描かれているのです

プレイヤーの再生で“ディスクが熱せられた”ことにより、“ピザのイメージが浮き上がる”という仕掛けでした。そして、ディスクの表面には『こちらの映画は楽しめましたか?次の映画は、熱々で美味しいドミノ・ピザと一緒に観賞することでもっとエンジョイできますよ!』というメッセージも記載されていました。詳細はコチラの動画で。

7.スタートアップ応援企画「革新的なアイデアはピザを食べている時に生まれる」

ピザが生活の一部であり、よくピザを食べるアメリカでは、『イノベーションにつながる閃きが生まれる時も傍らにはいつもピザがあり、ピザを食べながら新しいアイデアを生み出している』といいます。そんなインサイトに着目し、“ピザはイノベーションを生み出す(推進力になる)”というテーマのもと、ピザを通じてイノベーションを支援するプログラム「Powered by Pizza」を実施しました。

“Pizzavestors”(Pizza+Investors)と名付けられた1つ目のプログラムは、新しく起業する30社のスタートアップに対して、500ドルのドミノ・ピザのギフト券をプレゼントするというもの。アタッシュケースを模した宅配用ピザボックスに、ギフト券とドミノ・ピザのCEOが発行した証明書を同封して届けます。

日々イノベーションを起こそうと奮闘するスタートアップにピザをプレゼントすることで、更なるアイデアの創出に貢献しようという試みです。2つ目のプログラムは、キックスターターと並ぶ大手クラウドファンディングサイト・Indiegogoと提携し、事業に小口投資した人(=イノベーションの手助けをした人)に対しても、ドミノ・ピザのギフト券をプレゼントするという企画。“ピザはイノベーションを生み出す”をテーマにしたキャンペーン。目の付け所が素晴らしくユニークなPRですね。

8.ドミノ・ピザが開発!ベストなピザを届ける為の最終兵器。

「最高のピザをお客様に届ける為に」というミッションを掲げるドミノ・ピザがブラジルで実施した試み。“届いたピザを空けてみたらひどい状態!”ということが頻繁に起きていた現状を解決すべく開発したのが、“DOMINO’S STEADY PIZZA”という装置。

これをバイクに装着して配達をすると、そのスタビライザー機能により、常にピザを平行な状態に保つことが可能。全くピザが崩れることなく見た目も美味しいままピザを届けることができるようになりました。

日本では、出前の配達をする原付バイクにはるか昔からついていたような機能ですが、それを非常に大げさに、あたかも最新鋭のテクノロジーのように描いている点が面白いアイデアケースでした。

9.新しい宅配手段はヘリコプター!?

新たなバズ施策としてイギリスで開発した『世界初のピザデリバリー用のヘリコプター』。どんなに遠くに住む人から注文が入っても、交通渋滞等にはまることなく、ピザを温かいままデリバリーできるラジコンヘリ“ドミコプター”です。

この“ドミコプター”の雄姿をおさめた動画はYouTubeで160万回以上再生されています。近い将来、こんな新しいデリバリー方法が本当に生まれるかもしれませんね。詳細はコチラの動画で。

10.“お腹の音”を解析してメニューを選んでくれる『お腹翻訳アプリ』

宅配ピザをオーダーする時、チラシではどれも美味しそうに見えてなかなか注文を決められない…なんて経験、誰にでもあるのではないでしょうか。そんな優柔不断な人たちのために、イギリスのドミノ・ピザがリリースした世界初となる『お腹の翻訳アプリ』

アプリを起動し、お腹の空き具合、肉系or野菜系、喉が乾いているかなどのチェック項目に入力した後に、スマホをお腹にあて“空腹でお腹がグーっと鳴る音”を聞かせるとアプリがその音を分析し、その人の胃がどんなピザを欲しているかを探り当て、メニューの中から選んでくれるというもの。

「このアプリを使えば、もうピザを選ぶのに迷うことは全くありません!全部あなたのお腹に決めてもらいましょう。」と語るのはドミノ・ピザ・イギリスの商品開発部長。何ともバカバカしい発想に真面目に(?)取り組み、実際にアプリまでリリースしてしまうあたり、ユニークなプロモーションの数々を手掛ける同社らしい施策です。詳細はコチラの動画で。

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