官民一体型プロジェクト 災害復興支援をテーマとしたハッカソン

Case: Hackathon for Disaster Preparedness

10月10日から二日間にわたり、ニューヨークのPioneer Works Centerにてハッカソンが開催されました。ハッカソンとは、技術者や企業家達が集まって、主催者が設定したテーマに関する課題を解決するアイディアを出し合い、形にしていくイベントです。

今回のテーマは「災害時における復興支援」。2012年にアメリカ東部に上陸した巨大ハリケーン・サンディが引き起こした甚大な被害と、その時に実施された支援策への反省をもとに、イベント企画会社The Feastが自然災害に対応する米政府機関・FEMAなど複数の企業や団体とともに実施したものです。

ここではハッカソンで出されたアイディアの一例をご紹介します。

被災地で復興支援をする場合、その地域に住む人々がどのような支援を必要としているかを把握する必要があります。現状では被災者の人たちから聞き取り調査をした結果を紙に書いて持ち帰り、データ化するという方法をとっていますが、これでは時間がかかってしまい、一刻も早く援助を必要としている人たちを待たせることになってしまいます。

その問題点を解決する方法として開発されたのが「LDLN」。災害現場でライフラインが途絶えた場合に、救助や復旧にあたる人たちが円滑なコミュニケーションをとるための装置です。ベースとなる本部とノートPC、そしてモバイルアプリを使用することで情報の処理、共有を迅速に行うことができるのです。

他にも、被災者および支援者の携帯電話を充電するための電力を供給する移動車や、下水を浄化する装置など様々なアイディアが出され、発案者は各方面からの専門家のアドバイスを受けてプロジェクトをさらに進めていく予定だといいます。

ハリケーンに限らず、大地震や津波、火山の噴火など、自然災害は世界の至る所で起こっています。自然現象をくいとめることはできなくとも、これらの技術を活用すれば、被害を最小限にとどめられるかもしれません。

官民が一体となって実施された本企画。技術のさらなる発展のために、非常に有意義なことだと思います。

参考サイト

PSFK
http://www.psfk.com/2014/10/natural-disaster-civic-hardware-hackathon.html

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