“飲んだら乗るな!” 一瞬にして若者たちの注意を引き付けた飲酒運転撲滅キャンペーンとは?
Case: The Silent Accident
イスラエルでは、若者の飲酒運転によって引き起こされる交通事故の増加が問題となっています。
特に、首都・テルアビブで行われたホワイト・ナイト(白色の建造物が立ち並ぶ、美しい街並みが2003年にユネスコの世界遺産に登録されたことを祝うお祭り)では、アルコールを含む飲み物が全て無料で提供されるため、お酒を飲んだ後に車を運転して帰宅する若者が大勢いるそうです。
また、ホワイト・ナイトでは「サイレント・ディスコパーティー」と呼ばれる、何千人もの若者が参加する伝統的なイベントが催されます。このパーティーでは集まった人全員がワイヤレスのヘッドホンをして、ヘッドホン越しに聴こえる音楽に合わせて夜通し踊り明かす、というものです。
同国の交通安全啓発団体「Or Yarok」は、今回その“ヘッドホン”に着目。若者に向けて、飲酒運転のリスクを効果的に訴える方法を考案しました。
夜も深まり、パーティーの盛り上がりが最高潮に達した時、突如音楽を中断し、「わずか1秒で全てを失ってしまいます。飲酒運転は絶対にやめましょう」というメッセージを全員のヘッドホンに流したのです。
パーティーの様子はラジオやインターネット上でもライブ中継されていたため、会場にいなかった人を含め、8万人以上の若者が踊るのをやめ、このメッセージに耳を傾けました。
警察の発表によると、その晩は昨年のホワイト・ナイトに比べ、飲酒運転の検挙数が大幅に減ったとのことです。
優れたアイディアによって若者たちの注意を一瞬にして引き付け、大きな成果をあげた交通安全啓発キャンペーンでした。
飲酒運転の防止を啓発するユニークな広告に関心のある方は下記もご覧ください。
・Don’t drink and drive – 飲酒運転防止啓発広告(まとめ)
参考サイト
I believe in advertising
http://www.ibelieveinadv.com/2013/10/or-yarok-association-for-safe-driving-the-silent-accident/
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