ソーシャル時代のコンテンツマーケティング! コカ・コーラがコーポレートサイトを刷新
Case: Coca Cola Journey(Japanese Edition)
当サイトの読者であれば既にご存じの方がいるかもしれませんが、さる6月25日に日本コカ・コーラのコーポレートサイト(http://www.cocacola.co.jp/)が、“コーポレートサイトとはかくあるもの”という常識を覆すスタイルへと大幅にリニューアルしました。
以下がそのサイトイメージ。
今回のリニューアルは、昨年コカ・コーラのグローバルサイトが「Coca Cola Journey」として刷新し、グローバルブランドによる“コンテンツマーケティングを体現する一つの形”として業界内で話題になった方向性を一部踏襲した、「日本版 Coca Cola Journey」です。
[グローバルサイトについては、コチラの記事で解説されています]
リニューアルの狙い・目指すべきところ
大幅刷新の狙いは、コーポレートサイトのコンテンツ(記事)に触れてもらうことにより『消費者に興味を持って読んでもらい、共感を得て、ひいてはそれをもとに会話をしてもらい、彼ら自身にブランドを広げてもらう』こと。その結果として、『消費者を含めたステークホルダーとの絆を強化する』ことを狙ってのものだといいます。
『消費者にブランドについて語ってもらい、消費者から消費者へと広がり、繋げていく』という方針。SNSが浸透した時代だからこそ生まれてきた考え方ですが、“言うは易く、行うは難し”です。
ではこれを実現していくための“キーになるものが何か”というと…消費者が「思わず知りたくなる、思わず誰かに伝えたくなる」ような“読者の知的欲求・知的好奇心に応られる、ストーリー性溢れるコンテンツ”が一つの解と言えるかもしれません。
コンテンツの内容
この視点を踏まえて「日本版 Coca Cola Journey」のコンテンツを見ていきます。
コンテンツジャンルは、大きく10種類。「ブランド」「ライフスタイル」「自動販売機」「ビジネス」「イノベーション」「パートナー」「ピープル」「サスティナビリティ」「歴史・文化」「グローバル」と多岐にわたります。
OPEN時に公開されている記事は、同社ティム社長と竹中平蔵氏の『アベノミクスとコカ・コーラは日本を救うか?』をテーマにした対談コンテンツや、キング・カズこと三浦知良氏のライフスタイルにまつわる独占インタビュー記事、著名フードスタイリストによるフォト企画などなど。
一つ一つの記事が、企業サイトでありがちな“企業が言いたいことだけ”にフォーカスするのではなく、知的好奇心の高い“生活者の視点(興味・関心)”を強く意識した「読み物コンテンツ」になっているのが特徴です。
そして興味深く感じた点が、まだまだ記事数は多くないものの、これらの記事のジャンルが様々な領域にわたっている点。
このサイトをはじめて見たときにデザインを含めて「雑誌的なメディア」のように見えましたが、取り扱っているコンテンツという視点でみると、「一般的な雑誌のように性別、年代、興味関心ごと等でターゲット層をフォーカスしたメディア」ではなく、“マス”をターゲットにしているコカ・コーラならではの全方位的なアプローチが見えてきます。
同社のプレスリリースは、以下のように締めくくられています。
「これからの時代に求められる企業情報の発信の新しいカタチを探るため、サイト開設以降も改善を重ね、コーポレートサイトのあるべき姿を求め今後も進化を重ねてまいります。」
オウンドメディア、コンテンツマーケティングへの取り組みを模索されている業界人にとって、一つのケースとして参考になるのではないでしょうか。今後の展開にも注目です。
世界各地で実施されたコカ・コーラのユニークな広告/プロモーションに関心のある方は下記もご覧ください。
参考サイト
・日本コカ・コーラ コーポレートサイト
http://www.cocacola.co.jp/
・Coca-Cola Company Global website
http://www.coca-colacompany.com/
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