戦争博物館の来館促進PR、“もし1914年にFacebookがあったら…”

Case: Facebook 1914

第一次世界大戦の歴史をおさめたフランスの博物館によるプロモーション。

およそ100年前の第一次世界大戦。この悲惨な戦争の記憶を風化させることなく、戦争を知らない若い世代にもこの歴史に目を向けてもらい、2度と起きないようにするために“現代的なアクション”をもって博物館への来場を促す方針を策定。

フランス国内には約2400万人のFacebook利用者がいることに目をつけ、「もしも100年前にFacebookがあったら…」という想定のもと、1914年に徴兵されたある一人のフランス人男性“レオン・ヴィヴィアン”のFacebookページを開設しました。

彼は1914年当時、29歳で学校教師。彼には愛する妻がいました。

ある日彼は兵隊となり、戦地へ赴きます。そして前線で戦うまでの日々を、博物館にある資料や写真、そして100通ほどの実際の郵便物に基づき、あたかも彼が書き込んでいるかのようにFacebookページに投稿していきます。

当時の写真を掲載し、さらには妻や友人など10名の人物によるコメントの書き込みも投稿。故郷では妻に子供が生まれ、家族に会いたいという強い想いを抱きながらも前線へ向かう日がやっててくる様子も掲載していきます。100年前の話とはいえ、当時の状況を史実に基づいて忠実に再現しています(“レオン・ヴィヴィアン”は架空の人物です)。

当プロジェクトを実施するにあたり、あらかじめ10カ月分の投稿を用意して掲載し、その後2カ月間にわたり毎日投稿を更新したということです。

この取り組みにより、300万ユーロに相当するパブリシティを獲得したほか、最初の2週間で5万人以上がファンとなり、およそ1000件のコメントがありました。そして、Facebookページを通じて100件ほどの博物館への質問と回答のやりとりがあったそうです。

その後、より戦争への理解を深めるため博物館へ来場するようにユーザーを招待し、実際の来場者数は45%も増加したそうです。

動画はコチラ

Facebook 1914 – Case Study from CampaignsOnline on Vimeo.

参考サイト

Creative Criminals
http://creativecriminals.com/online/museum-of-the-great-war-facebook-1914/

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