テレビゲーム世代に向けた赤十字の広告
Case:Red Cross and Video Games
人道的活動団体『赤十字(Red Cross)』によるプリント広告を2種類ご紹介します。
1つ目の広告テーマは、「テトリス」。下記がその広告クリエイティブです。
“赤十字”を模した赤いクロス形のブロックを、そのまま真っ直ぐに落下させるとどうなるでしょうか?「テトリス」をプレイしたことが一度でもある方は簡単にわかりますよね。
そうです、今まさにブロックが2段分(横2列分)消されようとしています。
ブロックを2段分消すことで、ブロックとブロックの間に閉じ込められている人たちを外に解放しようとしています。
このクリエイティブを通じて、ゲームの中だけではなく実社会においても「様々な問題で身動きの取れない環境下におかれた人々」を、赤十字は「彼らの諸問題を取り除くことで救い出そうとしている」ということを市民に示唆しています。
同時に「そのような人たちを助けるために我々の活動に協力してください」と市民に訴えているようです。
2つ目の広告テーマは、「コントローラー」です。
「コントローラー」の十字キー部分がRed Cross仕様になっています。
ゲームの中だけで『世界を救う』のではなく、現実世界において『世界を(一緒に)救いませんか』と促すクリエイティブ。
加えて、ゲームの世界と同じように“世界(で苦しんでいる人)を救えるかどうかはあなたのその両手に託されている”ということも、このクリエイティブを通じて伝えたいのかもしれません。
(因みに以下のクリエイティブはボタン部分がRed Cross仕様になっています)
いわゆる「テレビゲーム世代」に対するアプローチとして非常に巧妙な表現だと思います。
“伝えたい相手に目線をピタッと合わせるクリエイティブ”、見事ですね。
世界各地で実施された赤十字のユニークな広告/プロモーションに関心のある方は下記もご覧ください。
参考サイト
・Creative Advertisements for NGO
http://www.ads-ngo.com/2011/07/16/red-cross-and-video-games-red-cross/
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