ネスレがナイキの隣にOOHを掲載した理由とは?
スイスに本社を構える世界最大の食品メーカー・ネスレが展開するココア味の麦芽飲料・ミロは、日本でも子どもを中心に高い人気を誇っていますが一部の国では特に熱心なファンを抱えています。東南アジア諸国や中南米地域においては“すべての大人は小さい頃ミロを飲んでいた”と言っても過言ではないほど浸透しており、まさにそれを体現するかのような大規模OOH施策がチリで公開されました。
実際に公開された複数種類のOOHで大々的に紹介されていたのは、可愛らしい表情を浮かべる子どもの姿とその横に小さく掲載されたミロのロゴ。一見すると何を伝えたいのかよくわからないデザインではありますが、少し引いて見てみると……その横には巨大なナイキのOOHが掲載されていることがわかります。
実はこの施策、Martina WeilやBárbara Cousiño、Santiago Fordをはじめとしたチリを代表するアスリートたちを掲載したナイキの広告の隣に、彼らの幼い頃の姿を横並びで見せることで「どんな偉業も1杯のミロからはじまった」というメッセージを伝えていたのです。
正式な企業コラボではないもののチリにおけるルール上問題ないとされている手法をアイデア1つで面白い取り組みに仕立て上げたミロらしいこの施策。企画を担当した広告代理店Ogilvy Latina SurのCCOを務めるMalu Donaire氏は「多くの人に愛される2社のOOHを通じて対話を表現しました。この新しい試みを通じて、広告看板というありふれた存在のまだ見ぬ可能性を模索したかったのです」とコメント。広告メディアとしては真新しさのないものであっても、工夫次第ではさまざまな表現方法が見出せるのかもしれません。
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