“あえて飲まない”を提案。いまでや、コンブチャと蒸留酒の定期便『ととのおっと』開始
近年、健康意識の高まりとともに、お酒との付き合い方を見直す動きが加速しています。特に欧米では「Sober Curious(ソバーキュリアス)」という概念が注目され、「飲めるけれど、あえて飲まない」という選択が、禁酒ではなくウェルネスの一環として捉えられるようになっているそう。
こうした流れを受け、千葉に本店を構え、GINZA SIXや錦糸町PARCOなどでお酒のセレクトショップ「IMADEYA」を展開する株式会社いまでやは、クラフトコンブチャブランド「KBT -Kombucha Brewery Tokyo-」と蒸留酒を生産する酒造と共同で、新しい定期便サービス『ととのおっと』を2025年4月より開始します。
「ととのおっと」とは?
『ととのおっと』は、お酒を飲む日も飲まない日も楽しめる、新しいライフスタイルを提案する定期便。健康や美容をサポートする飲料として再注目されているコンブチャと、市場全体が縮小傾向にある焼酎を掛け合わせることで、健康を意識しながらもお酒を楽しみたい人々に向けた新たな選択肢を提供します。
本サービスは、コンブチャで体内から”ととのい”、蒸留酒の味わいや香りで心も”ととのえる”ことを叶え、まるで「飲むサウナ」というコンセプトに基づくもの。コンブチャは発酵飲料として腸内環境を整えて日々の健康をサポートし、蒸留酒は香りや味わいを楽しみ心をリラックスさせます。この両者を組み合わせることで、「飲むサウナ」という新たな飲酒スタイルを生み出しました。
「飲まない選択」を取り入れたマーケティングの新機軸
従来の酒類マーケティングでは「お酒を楽しむこと」に重点が置かれてきました。しかし『ととのおっと』は、「あえて飲まない日を設ける」という逆転の発想を採用しており、市場の変化に対応しながら新たなターゲット層の獲得を狙っています。
そこで『ととのおっと』は、この価値観に寄り添い「飲まない日も楽しめる」という新たな習慣を提案しています。
また、日本の焼酎市場は、2011年の売上構成比21%から2023年には5.4%にまで縮小しています。若年層へのヒアリングでは「おじさんっぽい」「芋臭い気がする」といったイメージがネガティブ要因となり、敬遠されることが多いことが判明。
しかし、本格焼酎には「果実のような華やかで爽やかな香り」や「蜂蜜を想わせるリッチで甘美な香り」など、多様なフレーバーが存在します。さらに、ソーダ割りなどのアレンジを加えることで、ハイボールのように軽やかに楽しむことも可能です。
そこで『ととのおっと』はコンブチャとの組み合わせを通じて、焼酎の新しい飲み方を提案し、若年層への訴求を強化しました。
サブスクリプション型サービスのメリット
『ととのおっと』は、単発販売ではなくサブスクリプション(定期便)モデルを採用することで、消費者との長期的な関係を築きます。
定期的に商品が届くことで、消費者は自然と『ととのおっと』を生活の一部として受け入れやすくなるでしょう。また、朝や休肝日はコンブチャのみを楽しみ、晩酌ではコンブチャ割りの焼酎を楽しむといったように柔軟な飲み方を提供し、「無理に飲まない習慣」をサポートしてくれます。
さらに『ととのおっと』では月ごとに異なる蒸留酒を提供するため、消費者は「どんなフレーバーが届くのか?」というワクワク感を楽しむこともできるでしょう。
新しい飲酒習慣を創るマーケティング戦略
『ととのおっと』のマーケティング戦略は単なる「お酒の定期便」ではなく、「飲まない選択肢」を加えた新しいライフスタイルの提案。「健康を意識しながらも、お酒を楽しみたい人々」というターゲット層に的確にアプローチしている点が特徴的な施策です。
『ととのおっと』が提示する新しい飲み方は、今後の酒類業界においても一つのモデルケースとなりそう。飲まない人が増えているなか、焼酎の未来を見据えて新たなアプローチを模索する好例がありました。
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