AI技術で歴史上の偉人の咀嚼音を再現。織田信長がブラックサンダーを食べたら?

ブラックサンダーを展開する有楽製菓株式会社は、2024年に発売30周年を迎えました。これを記念したプロジェクト「30の楽雷(らくらい)」の一環として3月9日を「ザクザクの日」に制定し、「#織田信長のザクザク音」というユニークな企画を実施。本企画では、織田信長がブラックサンダーを食べたときの咀嚼音をAI技術で再現しました。

信長は甘党でありながらも、戦国武将としてカリスマ性を持つ人物として知られています。今回のプロモーションでは、オリジナルAIによって生成された「ブラックサンダーを食べる織田信長の咀嚼音」をショート動画に落とし込み、ブラックサンダー公式YouTubeチャンネルで公開。さらに同じ素材を活用した音声CMがSpotifyで2025年3月6日(木)より公開されました。

AI技術を活用したユニークな試み

ブラックサンダーの最大の特徴は「ザクザク食感」。これまでは視覚的な広告が主流でしたが、本企画では「音」に着目し、より直感的にブラックサンダーの魅力を伝えることを狙っています。

そのために開発されたのが、オリジナルAI「ブラックサンダーザクザクAI」です。このAIは100人分の「ザクザク音」と顔画像データを学習し、顔の骨格と咀嚼音の関係を分析することで、それぞれの人物がブラックサンダーを食べたときの音を再現。織田信長の骨格に似た被験者のデータをもとに、信長がブラックサンダーを噛んだときの音をシミュレーションしました。

信長が今回のテーマに選ばれた理由には、彼の甘党エピソードが。信長は干し柿を好んで食べていたことや、イエズス会の宣教師ルイス・フロイスから献上された金平糖を気に入っていたことが知られています。

また、バナナを目を輝かせながら眺めていたという逸話もあり、当時としては珍しく、スイーツに強い関心を持つ人物でした。そのため、彼がブラックサンダーを食べたらどのような音がするのかという発想は、多くの人々の興味を引く企画となっています。

歯科医師が語る「咀嚼音と骨格の関係」

本企画は医学的な視点から見ても、忠実な音が再現されているとのこと。口腔分野に精通する歯科医師・中野浩輔氏が、AIによって生成された織田信長の咀嚼音を聞いてコメントしています。


歯科院長/歯科医師 中野浩輔 氏

中野氏によると「咀嚼音は口腔内のスペースや鼻腔の大きさ副鼻腔の形状によって異なる」とのこと。織田信長は顎がシャープで口の中のスペースが小さい一方、鼻が高いことから鼻腔も大きく、頬骨が張っていることから副鼻腔が大きかったと考えられるそうです。

そのため、彼がブラックサンダーを噛んだときの咀嚼音は高めの音が響く可能性が高く、本施策ではその音が忠実に再現されているとのこと。中野氏のコメントから、本施策で作成された咀嚼音は、医学的な視点から見てもリアリティがある音に仕上がっていることが伺えます。

期待される効果

今回の施策により、ブラックサンダーのブランド価値がさらに高まることが期待されます。視覚だけでなく聴覚にも訴えかけることで「ザクザク食感」の認知度が向上し、ブラックサンダーの持つ食感の魅力がより直感的に伝わるでしょう。

またAI技術を活用したユニークなPR戦略は、歴史やテクノロジーに興味を持つ層にも訴求できるため、これまでブラックサンダーを知らなかった層にもリーチできそう。さらに、織田信長という意外性のあるキャラクターとの組み合わせによって話題性が生まれやすく、SNSでの拡散効果も見込まれます。

AI技術の活用で広がるPRの可能性

今回のブラックサンダーの施策は、AI技術を活用した新たなマーケティングの可能性を示す好例。従来の広告では難しかった「音のブランディング」に成功し、視覚・聴覚の両方でブランドの特徴を訴求する新しい手法を確立しています。

食品業界に限らず、今後はAI技術を活用した「音のマーケティング」が広がることで、より多感覚的なプロモーションが展開される可能性もあるでしょう。例えば、他の歴史上の偉人やキャラクターが異なる食品を食べたときの音を再現する試みも今後あるかもしれません。

ブラックサンダー30周年企画の一環として実施された「#織田信長のザクザク音」は、ユニークな発想と最新技術を組み合わせた革新的なPR施策。有楽製菓の遊び心あふれるこれからのプロモーションに期待が高まります。

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