元ニューヨーカーになるな! 地元不動産会社による地方移住への強烈なカウンター
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がもたらした新しい生活様式によってリモートワークが普及し、結果として都市部から多くの人が地方に移住しました。地元に引っ越したり、少し離れた郊外に家を建てたりした方は少なくないでしょう。米ニューヨークでも毎年10万人以上が物価高騰やリモートワーク環境を求めて転出しているという事実があります。そんな状況を受け、現地の不動産会社が意外なアプローチでCMを企画しました。
“Never Become a Former New Yorker(元ニューヨーカーには絶対になるな)”という力強いタイトルが印象的なCMは合計で4本あり、いずれのバージョンでもニューヨーク市内から郊外に引っ越したはいいものの、思い描いていた生活を実現できずに後悔している人が紹介されています。
「ニューヨークは全然緑がない街だった。それでも今となっては青く見える」という“隣の芝は青く見える”現象を活用したキャッチフレーズや「ニューヨークか、どこでもないどこかか、以前わたしたちはそう言った。なぜどこでもないどこかの方を選んだのだろう」という悲壮感漂うセリフが印象的で、都会の刺激的な生活に慣れてしまった人にとって特徴のない地方都市はつまらない……そんなメッセージを描くことでニューヨークから離れないように訴えているのです。
COVID-19が引き金となり、物価高騰が加速させた都市部からの転出……良いこともたくさんある一方でその全員が幸せになったわけではないという事実にスポットライトを当て、そうならずに済むように最適な物件を紹介する会社として自社をアピールしたユーモアたっぷりな事例でした。
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