一度しかない瞬間を大切に。体験価値そのものの向上を試みたハイネケンの施策
オランダ生まれのビールブランド・ハイネケンは遊び心あふれるコミュニケーション手法を頻繁に行う企業としても知られ、PR EDGEでも多くの事例を紹介しています。そんなハイネケンが音楽フェスの協賛施策として行った事例がまた大きな話題を呼んでいます。
メキシコとアムステルダムで開催された大規模な音楽フェスでハイネケンが行ったのは、“フェスの体験価値そのものを向上させる”ことを目的とした斬新な施策。スマートフォンが普及した現代において多くの来場客がアーティストの演奏に集中せず、ステージに向かってカメラを掲げる現象にフォーカスし、ステージ上に“カメラ越しでしか見えないメッセージ”を赤外線で配置したのです。
そのメッセージとは「思い出はスマートフォンではなく心の中に」というもので、フェスの醍醐味とも言える心揺さぶる没入感に集中してほしいと訴えました。カメラを掲げた後にハイネケンの意図に気付いた来場客の多くは静かにスマートフォンをしまい、パフォーマンスそのものに集中したようです。
音楽フェスのスポンサーとして一方的に自社の訴求を行うのではなく、その場の体験価値自体を向上させようとした姿勢は、さまざまな企業の参考になりそうです。
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