「農家の山田太郎さんが作ったりんご」の向こう側展が示すデザインと地方創生

「デザインの力で地域経済の新しい循環を生み出す」を掲げ、青森県を拠点に活動するNaegiが、青森県産のりんごと、りんごの向こう側にある生産者の想いやブランドなどの背景をインスタレーション作品として展示するイベントを開催。2023年12月7日(木)から12月8日(金)の会期中は、阪急うめだ本店8階GREEN AGEのコミュニティパークが会場となりました。

「GREEN AGE(グリーンエイジ)」は、2023年4月に阪急うめだ本店8階へ「人と自然の共生」をコンセプトに掲げてオープン。自然とのふれあいを通じたアクティブ体験の楽しさと、環境に配慮した高感度なファッションスタイルを提案する『GREEN NEIGHBORHOOD LIFE』。さらに、自然の恵みを活かし最新のテクノロジーを取り入れて心身の健康を提案する『GREEN WELLNESS LIFE』の2つのゾーンがあります。ラグジュアリー、ファッション・スポーツ、ヘルス&ビューティー、ライフスタイルのブランドが垣根なく共存しています。

イベント開催にあたっては、今年青森県では酷暑と残暑の影響で、りんごが日焼けしてしまうなどの被害が発生し、収穫量が激減したという背景もありました。さらに、市場に出荷することができない規格外品の比率が多いために、大幅な収入源となっている農家さんが多いということもあります。

今回のイベントでは、りんごの食べ比べのほか、関西では出回らない品種などの販売会も同時開催。心ゆくまで青森産のりんご楽しめるイベントとして実施されました。また、展示という情緒的価値を付与することで、どんな価値が生まれるのか……。さらに、りんごの食べ比べ体験によって、味や種類などの機能的価値とともに提供することで、来場者それぞれにとっての“りんご”を持ち帰ってもらおうということで、ワークショップと展示会という構成となりました。

展示作品の協力生産者として、おの農園さん(青森県南津軽郡)、カントリーファームSOMAさん(青森県弘前市)、權之丞ファームさん(青森県弘前市)が参加。

「顔が見える」商品がスタンダードとなってきた昨今、ポップの写真だけではなく、その裏にある背景をNaegiが伝えることで、よりりんごや生産者に対しての共感性を高めていけたらという考えが込められています。

「デザインの力で地域経済の新しい循環を生み出す」というビジョンを掲げ、拠点である青森県で活動しているNaegi。生産者や地域の事業者をデザインの力でサポートをしている中での、今回のインスタレーション作品展の開催です。作品展示による見て知るから、体験して実感できるワークショップも組み合わせることで、よりさまざまな角度から青森のりんごについて触れて知ってもらおうと、デザイン力を駆使し、意欲的なイベントとなったPR施策がありました。

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