スタンプが消えるまで洗おう! ユニリーバが行った手洗い習慣のない国でのキャンペーン

日用品メーカー・ユニリーバがインドで展開した、新型コロナ感染拡大防止のために十分な手洗いを推奨するべく、1億5000万人もの人々が集まるヒンドゥー教の宗教行事「クンブ・メーラ」の会場で、特殊なスタンプを使った手洗いキャンペーン。

インドの人口から換算すると、実に260億もの手が存在します。しかし、その大多数は石鹸を使わないなど、十分な手洗いの習慣が根付いていませんでした。

そこで、ユニリーバが着目したのは、1億5000万人もの人々が集まるヒンドゥー教の宗教行事「クンブ・メーラ」。この会場には、4200ものテント、600もの食事会場、そして15万もの公衆トイレがあり、ここでなら国民に対して、手洗いの習慣を広く啓蒙できる可能性があったのです。

ユニリーバが新たに開発をしたのが、特別キット「Hack Washing」。石鹸でしっかり洗わないと落ちない特殊なインクを使ったスタンプ。会場を行き来する人の手のひらにスタンプを押し、そのスタンプが消えるまで手を洗うことを伝えることで、今まで手洗いの習慣がなかった人にも、直感的に理解し、さらに行動に移すことができたのです。

この施策により、2013年と比較して感染症の罹患数は30%減少。このキャンペーンは、衛生に関する概念をわかりやすく変化させ、感染症防止のために大きな役割を果たしているとのことで、様々なメディアでも取り上げられました。

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