アムネスティ、ファッショナブルな広告でフランスの兵器輸出を痛烈非難
Fashion Week
2013年に国連総会で採択された『武器貿易条約(ATT)』は、銃や戦闘機といった通常兵器の国家間取引を規制する初の国際条約です。フランスも他の多くの国と同様にこの条約を批准していますが、その一方で内戦が続いているイエメン政府に大量の武器を輸出しているといいます。
このような状況を受け、国際人権NGOのアムネスティ・インターナショナルは、民間人への使用や、非人道的な行為につながるであろうことを知りながら、それでも兵器を販売し続けるという政府の政策に異を唱えるキャンペーンを実施しました。
より多くの人々の注目を集めるために同団体が利用したのが、9月23日から10月1日にパリで開催されたファッション・ウィーク。世界中のブランドが新作を発表し、メディアでも大々的に取り上げられる一大イベントです。
アムネスティ・インターナショナルはこのファッションウィークにちなみ、以下のポスターを公開。一見スタイリッシュに見えますが、手に銃を構えた兵士をモデルにした少しショッキングなクリエイティブとなっています。
それぞれのポスターには
『Less fashion more victims.(ファッションより犠牲者)』
『Welcome to Yemen, showroom of the French arms industry.(フランス軍事産業のショールームであるイエメンへようこそ)』
などといったコピーが添えられ、『フランス=ファッション・アートの国』というイメージの裏で、武器を大量に輸出している実態を明らかにしています。
口先だけの平和ではなく、先進国としての責任と義務を果たしてほしいと願うキャンペーンのご紹介でした。
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