追加料金によって“商品が出てくる時間”に差が出たら、客の反応はどうなる?米バーガーキングの啓発実験

Case: Whopper Neutrality

昨年、ネットの高速化や高品質サービス提供のための追加料金を支払うことで通信速度に差をつけることを認めるという「ネット中立性の廃止」方針が米連邦通信委員会(FCC)より発表されたアメリカ。

バーガーキングはこの方針に抗議の意を示すべく、店舗でとある実験を行いました。

その実験とは、店舗のカウンターにて、同じメニューにもかかわらず“商品が出てくる時間の長さが変動する”「三段階の価格体系」を導入するという企画。

最も安価な通常の料金では、カウンターでの商品の提供が遅くなり、お客さんは長時間待たなければいけません。そのような際に、“お客さんがどのような反応を示すのか、実際に見てみましょう”というコンセプトの実験です。

実験の模様がおさめられた映像では、先に注文したのに他の客が先にハンバーガーを受け取る様子を怪訝そうに見つめる客の様子や、通常の注文をした客に袋だけ渡してハンバーガーを渡すのを店員がじらす様子。また、じらされて力ずくで商品を受け取ろうとする客の様子など、不穏な店内を映し出しています。

米バーガーキングは本実験から、“追加料金によってサービス提供の速度が変わることで人々はこんなにも不便になる”ことを示唆しており、『「ネット中立性の廃止方針」に対して反対の意』を表明しているのです。

360万再生を突破した本動画の説明欄には、署名サイトChange.orgで展開されている「ネット中立性の廃止方針に反対する署名活動」へのリンクも記されています。

昨年は全米いじめ防止月間に合わせた実験ムービーを公開したバーガーキング。今後も社会的なテーマにおける同社の見解やポリシーを、店頭での実験映像の模様を通じて発信する手法が一つのパターンとして確立していくかもしれません。

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