【新聞書評で話題に!】メルケル元首相のスピーチから見えるドイツの姿とは?『アンゲラ・メルケル演説選集――私の国とはつまり何なのか』 プレスリリース

 ドイツ初の女性首相として2005年から16年にわたり政権を握ったアンゲラ・メルケル。
 派手なパフォーマンスはほとんどせず、事実に即した淡々とした言動が特徴でしたが、保守派ながら改革的な政策も積極的に取り入れ、時には合理性よりも人道的な選択を優先するなど、国内外でリーダーシップを発揮しました。
 本書は、メルケル氏が行った幾多の演説の中から特に印象的な3編を、旧東独の老舗出版社編集長が厳選した選集です。
 

  • メルケル元首相の演説を通じて見える、統一ドイツの在り方

本書に収録されているのは、

1.私の国とはつまり何なのか
(2021年10月3日/旧東西ドイツ間にいまだに残る「壁」と、民主主義と多様性の重要性について)

2.私たちはできる!
(2015年8月31日/難民受け入れ決定について)

3.私の国の国是
(2008年3月18日/イスラエル国会にて、ドイツの歴史的責任と両国の絆について)

の3編です。いずれも、ドイツが現在抱えている課題を可視化するとともに、メルケル氏が珍しく個人的な胸のうちを率直に語り、自身の信念を示した演説になっています。
 読者の理解を深めるため、それぞれの翻訳には、当時の時代背景や発言意図を補足する詳細な訳注を加えました。
 また巻末には、ドイツ政治学を専門とする木戸衛一氏(大阪大学大学院教授)による、メルケル政権を客観的に批評した解説を付しています。
 

  • メディアで続々紹介!

 本書は、手軽に読める分量ながら情報の充実した良書として、発売以来、多くの媒体で取り上げられ、好評を博しています。

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主な掲載媒体
・読売新聞 2022年10月23日号(評者・中島隆博氏)
 https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/review/20221025-OYT8T50020/
・毎日新聞 2022年10月1日号(評者・中村桂子氏)
・クレヨンハウス通信 2022年10月号

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 いずれの書評でも指摘されているように、本書はアンゲラ・メルケル元首相の演説集でありつつ、決してメルケル政権を手放しで讃美するものではありません。

 たとえば3つ目のイスラエル国会での演説は、ナチスドイツが起こしたユダヤ人大量虐殺という「永続する歴史的責任」のために、ドイツはイスラエルがパレスチナに対して行っている非人道的な政策を黙認しているとも受け取れるものであり、しばしばEUの優等生とみなされ、戦後処理において日本と比較されることも多いドイツが抱える問題点を浮き彫りにしています。
 しかし、中島隆博氏が「それでもメルケルという傑出した政治家の言葉には、どこか心を打つものがある。それは政治が「ともに未来を形作る」ことだと思い起こさせてくれるからなのかもしれない」と評しておられるように、メルケル氏の言葉には、人間の尊厳や民主主義の本質を思い出させてくれるエネルギーがあります。
 本書を読むと、政治とは庶民の感知できないブラックボックス内で決められるものではなく、私たち自身が考え行動して形づくるべきものだと再確認できるのではないでしょうか。
 

  • 書籍紹介

書籍名:アンゲラ・メルケル演説選集――私の国とはつまり何なのか
翻訳者:藤田香織
解説者:木戸衛一
判型:四六判変型上製
頁数:80頁
定価:1,760円(税込)
発売日:2022年8月26日
発行所:株式会社創元社
商品ページ:https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4419

 

  • 創元社

1892年創業。大阪は御堂筋の近く、本町と淀屋橋の間にある出版社。東京支店は神保町。C・G・ユングや河合隼雄などの心理学書、自己啓発書の原点と言われるD・カーネギー『人を動かす』、マニアック図鑑の先駆けである『世界で一番美しい元素図鑑』、世界一ユニークな単語集『翻訳できない世界のことば』など、人文書から自然科学系まで幅広いジャンルで出版活動を行う。
 

  • 会社概要

商号:株式会社創元社
創立:1925年(大正14年)
代表者:代表取締役社長 矢部敬一
資本金:1,800万円
事業内容:出版事業、セミナー事業、学会事務局運営、書籍販売
所在地:〈本社〉〒541-0047 大阪市中央区淡路町4丁目3-6
〈東京支店〉〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-2 田辺ビル
URL:https://www.sogensha.co.jp/

配信元: PR TIMES
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