レイプの原因は露出の多い服?ブラジル検察庁が書き換えた「決して同意できない利用規約」とは
Case: Terms & Conditions
11分に1人の頻度で女性が性的暴行の被害に遭っているブラジル。昨年実施されたある調査によると、ブラジルでは3人に1人の男性が「露出の多い服装をしている女性にレイプの原因がある」と考えていることが明らかになりました。
この差別的な考えを撲滅すべく、サンパウロ検察庁が『Terms & Conditions(利用規約)』と題した斬新な啓発キャンペーンを実施しました。
ファッションブランドと連携して実施した本施策は、オンラインショップで露出の多い服を購入しようとした女性に対して特殊な利用規約を表示するというもの。
一見普通の利用規約に見えますが、そこには“とんでもない内容”が書かれているのです。
それはこんな内容です。
「この洋服を購入したらレイプされても文句を言えない」ということに同意しますか?
「IDISAGREE(同意しません)」をクリックすると購入に進め、かつSNSでシェアできるようになっています。
またオンラインサイトだけでなく、実際に店頭で販売している商品にもこの利用規約が書かれたタグが付けられました。
本施策は瞬く間に話題となり、新たに6つのファッションブランドが自発的にキャンペーンへの参加を決定。サンパウロファッションウィーク期間中には、インフルエンサーやスタイリストが続々とSNSにタグの写真をアップしました。
更に複数の大規模なカーニバルでも本キャンペーンを宣伝。
本施策を実施した結果、当初差別的な考えを持っていた3分の1のブラジル人男性が「レイプと女性の服装には一切関係性がない」ということを認めたといいます。女性差別撲滅へと大きな1歩を進めた、行政機関によるユニークな啓発プロジェクトでした。
(via vimeo)
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