「写真が芸術作品であること」を訴えるために開発された、IKEAの“たった一枚しか撮れないアプリ”

Case: IKEA KLIKK – Walk through app

ベルギーのIKEAが、写真家とその芸術的な写真作品をフィーチャーする「2016年IKEA Art Collection」をプロモートするために、“たった一枚しか撮れない写真撮影アプリ”、その名も「KLIKK(オランダ語でクリックの意)」をリリースしました。

スマートフォンが普及し、誰でも簡単に写真が撮れるようになりましたが、その反面、写真を芸術作品としてじっくり撮る習慣が薄れてしまっていることも事実です。

そこで、ベルギーのIKEAは、“連写して、その中からお気に入りの一枚を選ぶ”、“好みのフィルターを掛けて、ムードある写真を演出したり、不都合な点を覆い隠す”などといった現代の写真撮影方法ではなく、あえて“たった一枚しか撮れないアプリ”を提供することで、じっくり構図を考えたり、光の具合や撮影のタイミングに集中力を傾けて『究極の一枚を撮る』という本来の撮影姿勢を思い出せる機会を与えてくれました。

究極の一枚を撮影するアプリの使い方は至ってシンプル。

アプリを起動し、構図等を練り上げた後、被写体に向き合ってたった一度しか切れないシャッターボタンをタップするだけ。

「2016年IKEA Art Collection」は、Mandy Barker、Bobby Doherty、Jill Greenberg、Annika Von Hauswolff、Chad Moore、Rankin等プロのカメラマンによる11作品をフィーチャーしていますが、本アプリで撮影した写真はコレクションを彩る12番目の作品として応募することができるといい、当選作品は、他の11作品同様、IKEA Art Collectionの1作品としてポスターに印刷されます。

また、当選した作品がプリントされたポスターは、限定1000枚で無料配布されるとか。

写真に真摯に向き合う機会を提供することで、芸術作品である写真コレクションを訴求したユニークなアプリでした。

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