規格外バナナの想いを音と映像で表現。ドール『もったいないバナナSTORY』公開
株式会社ドール(以下、Dole)は、2025年4月23日(水)より、規格外バナナを主人公としたショートムービー「もったいないバナナSTORY」を公開しました。
本作は、同社が2021年から展開している「もったいないバナナプロジェクト」の一環として制作された映像作品であり、食品ロスの問題に対する社会的な関心を高めると同時に、Doleのブランド価値を高める施策としても注目されています。
「もったいないバナナ」プロジェクトとは
「もったいないバナナ」とは、大切に育てられながらも見た目の傷や形の不揃いなどの理由で「規格外」とされ、市場に出回らず廃棄されてしまうバナナのこと。Doleでは、こうしたバナナを1本でも多く救いたいという思いから、2021年より「もったいないバナナプロジェクト」を開始しました。
本プロジェクトでは規格外バナナを粉末やピューレなどに加工し、ドリンク、アイス、菓子などへと再生。現在では60社以上の企業が参画し「もったいないバナナ」を活用した商品が次々と登場しています。
また、対象をバナナにとどめず、他の青果物にも広げた「もったいないフルーツ」プロジェクトも推進中です。
ノンバーバル演出で広がる“共感”
「もったいないバナナSTORY」は、セリフやナレーションを用いず、映像とBGMのみで構成された約4分間のショートムービー。舞台はフィリピン・ダバオにあるDoleの実際のバナナ農園。そこで生まれたバナナのきょうだいたちの中で、1本だけ見た目が異なるために離れ離れとなってしまう「もったいないバナナ」の旅が描かれています。
監督を務めたのは、話題のドラマ「サンクチュアリ-聖域-」や映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」などで知られる江口カン氏。映像制作はKOO-KIが担当し、登場人物には俳優を起用せず、現地のバナナ職人が出演しています。
リアリティのある映像と繊細な演出によって、誰もが言葉を介さずともストーリーを“感じ取る”ことができる作品に仕上がりは秀逸です。
多様なメディア展開と共感の波
本作はDoleの公式サイトやSNSで公開されるだけでなく、全国のスーパーマーケットのバナナ売り場に設置されている電子サイネージでも放映される予定です。さらに、2025年5月2日(金)から2025年5月15日(木)まで、新宿バルト9にてシネアド(シネマ広告)としても上映が計画されています。
セリフがなくても心に届く映像であることから、年齢や言語を問わず多くの方々に「共感の消費」という新しい視点を届けている本作。ブランドの想いや社会的な課題への取り組みがより深く、広く伝わりそうです。
社会課題を自分ごと化するブランディング
企業が社会課題への取り組みを発信する際、ただ情報を伝えるだけでは消費者の心に残るのは難しいと言われている昨今。その中で『もったいないバナナSTORY』は、視覚と音楽によって感情に訴えることで、受け手に自然な“気づき”を促すブランディング手法を確立しています。
Doleが掲げるブランドメッセージ「フルーツでスマイルを。」とも呼応しながら、フルーツの価値を広げるアクションとして、多くの生活者にポジティブな印象を与えていることがうかがえます。
今後の広がりにも注目
本プロジェクトはブランディングと社会的貢献の両立を図る好例として、多くの企業にとっても参考になる取り組み。今後は教育機関やイベント、さらには海外展開も視野に入れながら、「もったいない」という日本発の価値観を世界に伝えていく可能性もあります。
“伝える”から“伝わる”へ。Doleの「もったいないバナナSTORY」は、サステナブルな社会に向けたメッセージを、誰もが等しく受け取れる新たな手法で届けている施策でした。
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