きつね色ってどんな色?見えなくても料理が楽しめる「音でみるレシピ」プロジェクトとは
味の素株式会社は、一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティの協力のもと、視覚障がい者を含むすべての人々が料理を楽しめる「音でみるレシピ SOUNDFUL RECIPE」を2025年2月19日(水)に公開しました。
通常のレシピサイトは、写真や映像などのビジュアルが中心で、「きつね色になるまで」「焦げ目がついたら」など、視覚に依存した表現が多くなっています。一方で、日本に暮らしている全盲者のうち日常的に料理をする人も多く、12,000件を超えるレシピをWeb上で公開している同社では、視覚情報に依存しなレシピを開発しました。
誰もがより料理を楽しめるようなサイトづくりを目指し、プロトタイプ版として同社のレシピサイト「AJINOMOTO PARK」に掲載されているレシピのうち、3月までに100レシピを変換し公開することを予定しています。
設計のポイントとして、視覚障がい者の方々がスマートフォンやPCの「音声読み上げ機能」を活用して、レシピにアクセスしている点に着目。音声変換のノイズとなってしまう写真や映像を排除し、「主菜(ぬしな)」「100g(100ジー)」など、読み間違いが発生する文字を変換するといった工夫で、音声読み上げに最適化されたUI/UX設計を行っています。
また、一般的なレシピに多く掲載されている「透明になったら」「肉の色が変わったら」等の視覚に依存する表現をカットしたり、「音が変わり、香ばしい香りがしてきたら」などの表現に変換。一部のレシピには盛り付けもテキストで紹介されており、写真がなくても盛り付け方法が理解でき、料理の見た目のおいしさも伝わるよう工夫されています。
さらに、10点のレシピには、料理大好きな全盲のみきさんによる特別サウンドコラムを掲載。「シチューがちょうどよく煮詰まったときの音」や「ちょうど良いいため加減のお肉の音」など、独自の視点で語られる料理のポイントは、晴眼者にとっても気づきや発見があり、新しい体験を提供できるコンテンツとなりそうです。
これまで発信してきたレシピを、インクルーシビティ向上という視点で見直すことで、視覚障がい者の方だけでなく、誰もがアクセスしやすいサービスとして、魅力的付けや差別化にも繋がっている施策です。
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