プロジェクションマッピングで、DV目撃者の懺悔とSOSサインの重要さを説いたカナダの人権団体のCM
カナダで女性の人権保護や家庭内暴力(以下DV)の撲滅を目指すNGO・Canadian Women’s Foundationが、DV被害者の周囲の人に見て見ぬふりをするのではなく、違和感を感じたらすぐに通報するよう訴えかけるため、SOSのハンドサインを啓蒙する動画を公開しました。
“Be a Signal for Help Responder(助けを求める人を救うシグナルになろう)”というタイトルで公開された動画は、DVの現場を目撃してしまった人々のモノローグを中心に構成されています。「わたしは関わらないように距離を置きました」と語る女性や、「ぼくにとっては関係のないことだと思っていました」とカメラ目線で告白する男性が次々と紹介されていきます。
壁際に立つかれらにはプロジェクションマッピングでさまざまな幾何学模様やDVを象徴する単語が映し出され、もし自分が適切な行動を取っていたら救えたかもしれない人がいるという後悔の念を表現しているようです。
その他にも「わたしは自分が見たことを誰にも言わず、静かにしていました」と懺悔する女性や、「わかってはいたけれど、助ける方法がわからなかった」と溢す男性の姿が映し出されていきます。
「……でも、いまは違う。もしあなたが助けを求めていることがわかれば、もしあなたが5、4、0を表すハンドシグナルを使っているところを見かけたら、あなたの代わりにわたしが絶対に通報します」と語る女性。
Canadian Women’s Foundationは指で数字の5と4と0を表す仕草を助けを呼ぶためのシグナルと定義しており、これは、加害者に悟られないよう助けを求める方法のひとつです。
本件は、トロントに拠点を置くクリエイティブエージェンシーJuniper Park\TBWAと組むことで、プロジェクションマッピングをはじめとしたテクノロジーを活用した動画に仕上がっており、カナダだけでなく多くの国で社会的な問題になっている女性や子どもへのDVについて、ヴィジュアルに訴えかける表現手法で記憶に残るよう工夫されています。
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