佐賀市のまちなかに「サガ」シリーズのキャラクターが描かれたマンホールが登場! 設置の経緯を担当者に聞いた

佐賀県と株式会社スクウェア・エニックスの人気ゲーム「サガ」シリーズは、2014年に「ロマンシング佐賀」という“奇跡の連携(コラボ)”を皮切りに、六本木ヒルズでのイベント「ロマンシング 佐賀LOUNGE」の開催や、JR唐津線でのラッピング列車の運行、「ロマンシング佐賀 原画展」の開催などの企画を次々に展開してきました。

こうした佐賀県との絆がさらに深まるようにと、株式会社スクウェア・エニックスのサガチームが佐賀市に寄贈し、佐賀県内にサガシリーズと佐賀県のコラボマンホールを設置するプロジェクトが今回発表された「ロマンシング佐賀マンホール」。

マンホールには、「サガシリーズ」ではおなじみの「ギュスターヴ」や「カタリナ」などのキャラクターがドット絵として描かれています。

様々な企画を経て、ついには「サガ」シリーズの聖地のようになった佐賀県に、「ロマンシング佐賀マンホール」の経緯や成果について伺いました。

――今回の「ロマ佐賀マンホール」プロジェクトについて、改めて概要をお聞かせください。

担当者:佐賀市中心部のJR佐賀駅から佐賀城本丸歴史館までの約2.5㎞の歩道に、スクウェア・エニックスの“サガ”シリーズのキャラクターとコラボレーションしたマンホールを7か所設置しました。このマンホールは、色鮮やかなドットキャラクターと佐賀県の名産品が描かれた世界初のマンホールです。

佐賀県では「歩こう。佐賀県。」をキャッチフレーズに、歩くライフスタイルの推進に取り組んでおり、佐賀県公式ウォーキングアプリ「SAGATOCO」と連携したデジタルスタンプラリーをあわせて実施しています。本アプリ上ですべてのマンホールを巡ると、ロマンシング佐賀2020限定のオリジナルマンホールステッカーをプレゼントしています。

――どのような経緯で企画・実施されたのでしょうか。

担当者:これまでのロマンシング佐賀とのコラボを活かして、永続的に佐賀と多様な関わりを持つ人を増やしていきたいと考えました。

そこで、インフラとしてずっと佐賀に残すことで、より多くの人が佐賀に足を運んでくれることや県内の方も興味を持ってくれることを目指し、公共的な設備としてマンホールとコラボできないか企画し、実現しました。

――スクウェア・エニックスさん側は今回のプロジェクトについてどのような反応をされていましたか?

担当者:私も含め、ゲームとコラボしたマンホールがまちなかで実際にどういう反応を起こしていくのか、想像が難しいところもありました。
しかし、10月29日にロマ佐賀マンホールの除幕式を開催したのですが、実際に歩道に設置された色鮮やかなコラボマンホール、そして喜んでいただいているロマ佐賀ファンを見たときに、念願の佐賀のインフラになった実感というか、ひとつの世界線を超えたという感動が沸き上がってきました。

2014年のコラボから6年間、スクウェア・エニックスさんからはお互いWin-Win、フィフティフィフティの事業をやっていこうとおっしゃっていただいています。だからこそ、通常のゲーム会社のプロジェクトでは決して実現できない企画ができたと思います。

――特にこだわったポイントや苦労したことはありますか?

担当者:まず、世界初のドットキャラクターのマンホールを作成したことです。小さなドットひとつひとつに着色されたマンホールからは、日本の技術力の高さを感じます。この世界一美しい下水道マンホールをぜひ見に来ていただきたいです。

ちなみに、ロマ佐賀マンホールは株式会社日之出水道機器佐賀工場で作られたのですが、ロマ佐賀マンホールを多くの方に安全に見てもらうために、最適な設置場所を見つけてくれました。佐賀市内のマンホールを管理している佐賀市上下水道局や佐賀市役所、道路管理者、付近の事業者の方など、本当に多くの関係者の方にご協力いただいたと思います。

「世界初のドットキャラクターマンホールの美しさ」や「まちの賑わいの創出」など、一見結びつかないような価値観やヴィジョンの共有を関係者間でできたことが、今回の成功につながったと思います。

――県民の方からの評判、また観光客の方からの評判はどうですか?

担当者:佐賀のまちなかで立ち止まって、歩道のマンホールに携帯のカメラを向けている方をよく見かけるようになりましたし、キャリーケースを引いてロマ佐賀マンホールをまわってくれている方もよく見かけます。

スタンプラリー達成者の48%は県外からの来訪者です。プレゼントのロマ佐賀2020限定オリジナルステッカーも好評で、配布数は予定をはるかに上回るペースで、急遽増刷しました。

ロマ佐賀マンホール周辺の店舗では、スタンプラリーついでにお客様が来ていただけると大変好評です。コロナ禍において、三密になることなく、まちの賑わいづくりに貢献しているwithコロナ時代にフィットしたコラボ事業の好事例ではないかと思っています。

――今回の「ロマンシング佐賀マンホール」に加え、過去にもさまざまな企画を行ってきた「ロマンシング佐賀」シリーズですが、今後はどのような展開を考えていますか?

担当者: これまで毎年のように企画に反応し、楽しんでくれている“ロマ佐賀”ファンを数多く生み出してきました。このロマ佐賀ファンをしっかりストックして、“ロマ佐賀”コミュニティを作っていきたいと思っています。

短期的なコラボでは決してできない、これまで共に歴史を積み上げてきた「サガ」と「佐賀」の関係性を活かした異空間関係人口、コロナ禍の苦しい時代だからこそヴァーチャルでも交流できるようなファン層を獲得していきたいと思っています。

――ロマンシング佐賀シリーズ以外にも現在取り組んでいる、佐賀県らしいPRがあれば教えていただけますか?

担当者:県産品の消費喚起・拡大を目的に実施している「佐賀支え愛応援キャンペーン」の一環として、佐賀のプレミアムなものが税込み・送料込みで1万円均一の「佐賀1万円ショップ」を今年8月にオープンしました。

これまで、有明海のエイリアン100体セット、タニタ食堂レシピ付き 塊の佐賀牛1㎏、〆パフェ鍋セットなど佐賀県ならではの限定商品を28点販売しており、その内12商品が売り切れ、高価格帯ながら400点以上の販売実績となるなど好調な売れ行きを見せています。

また、「ロマンシング佐賀」とのコラボを最初に実現させた情報発信プロジェクト「サガプライズ!」。ロマンシング佐賀以外にも様々なコラボにより佐賀県の魅力を全国に発信しています。直近では、ストリートカルチャーを牽引する「atmos」とコラボし、佐賀酒をフィーチャーしたオリジナルグッズ「SAGA SAKE COLLECTION」を開発し、日本酒の日(10月1日)からオンラインで販売しました。一部商品は数日で完売、11月に実施した佐賀駅前の「SAGAMADO」での期間限定の店頭販売でも完売商品が出るほどのご好評をいただきました。

今後も、佐賀の魅力をより多くの方に届けられるように全国に情報発信していきます。

――最後に一言お願いします。

担当者:ロマ佐賀マンホールスタンプラリーは感染リスクの少ない屋外でのイベントですが、感染対策には十分気をつけてご参加いただきたいと思います。今後の感染症の状況を見ながらということになると思いますが、心が落ち着いて、レジャーを楽しみたい気持ちが湧いてきた時にはぜひ佐賀県に遊びに来てください。

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