1分ごとに半旗を掲げた理由とは?プエルトリコNPOによる性感染症予防啓発キャンペーン
Case: At Half Staff
世界保健機関(WHO)が行った調査によると、近年世界中で性感染症(STD)が急速に拡大しており、新たに感染する人の数は年間3億5880万人。これは1日あたりに換算すると983,013人、1時間あたり40,958人、そして1分あたり683人にもなるのだそうです。
この事実を広く周知し、多くの人にSTDに関する知識を深めてもらうため、地域社会の改善に取り組むプエルトリコの非営利団台・ASPIRAは、バレンタインの時期に合わせた啓発キャンペーンを実施しました。
大学のキャンパス内やビーチ沿いなど、若者が多く集まる場所に同団体が設置したのは、プエルトリコの国旗。旗竿にはタイマーがついていて、1分ごとに旗の位置を竿の半分くらいまで下げる仕掛けとなっています。
これは『半旗』と呼ばれる掲揚方法で、弔意を表すために用いられる国際的な慣習。今回ASPIRAはこの半旗を掲げることで、STDが原因で亡くなった人たちに哀悼の意を示すとともに、人々に感染症の恐ろしさを呼びかけたのです。
旗竿の台には「1分間に、多くの人が性感染症で命を落としています。この統計の一部にならないように、自分自身を守ってください。」とメッセージが。
バレンタインという、恋人たちが愛を育む日を敢えて選んで実施したキャンペーン。ASPIRAはこの他にも若者を対象にした講演会や、無料のHIV検査を行うなど、この問題に関する人々の意識を高める活動をしていくということです。
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